ケイト・キャンベル(Kate Campbell)はアメリカのシンガー・ソングライターです。残念ながら日本ではほとんど知られていないかもしれません。フォーク・カントリー系で素晴らしいシンガーです。
ケイト・キャンベルはルイジアナ州ニューオリンズで1961年に生まれました。父親は牧師で、その関係で幼いころから教会で歌うことが多かったようです。母親は歌手でピアノを弾きました。祖父はブルーグラスのフィドルとバンジョーのプレーヤーという音楽的には恵まれた環境で育ちました。ウクレレに始まって、ピアノ、クラリネット、ギターを学びました。バーミンガムの大学では音楽と歴史学の修士を取得しました。
1988年にナッシュビルに移って学校で歴史を教えながら、夜はクラブで演奏するという2重生活が始まりました。これが実って、コンパスレコードとの契約が成立しました。1994年のことでした。
そして翌1995年に念願のファーストアルバム『Songs from the Levee』がリリースされました。
01.Mississippi And Me
02.Lanterns On The Levee
03.Wild Iris
04.Like A Buffalo
05.Locust Years
06.A Cotton Field Away
07.Jerusalem Inn
08.Trains Don't Run From Nashville
09.South Of Everything
10.Bury Me In Bluegrass
参加メンバーは
ケイト・キャンベル(Kate Campbell,vo,g)
ジョニー・ピアース(Johnny Pierce,g,b,mandolin,ds,perc,vo)
ハワード・ララベア(Haward Laravea,key,accordion,organ)
クリス・ウィルキンソン(Kris Wilkinson,viola)
ダン・ダグモア(Dan Dugmore,slide g,dobro)
アル・パーキンス(Al Perkins,dobro on 9,10)
デニス・バーンサイド(Dennis Burnside,p)
ジョーイ・ミスクリン(Joey Miskulin,accordion)
プロデュースはジョニー・ピアースとジム・エムリッチ(Jim Emrich)です。
ケイトの声は美しく、曲調は穏やかで実に癒されます。
06の「A Cotton Field Away」はマルチン・ルーサー・キング牧師のことを歌った歌です。おそらくこのアルバムの一番の聴きどころだと思います。ケイトが牧師の娘だということもあるでしょうが、子供の頃の体験が後に歴史に興味を持ったり、歌詞の中にこういった出来事に対する批判が現れてくるのだろと想像します。
1997年にはセカンドアルバム『Moonpie Dreams』がリリースされます。
このアルバムには前作のダン・ダグモアやアル・パーキンスの他にスプナー・オルダムがオルガン・ピアノで参加しています。またガイ・クラークがヴォーカルで参加し、デュエットしています。
プロデュースは前作同様です。
前作に比べややロック色、ジャズ色が濃くなったような気がしますが、相変わらずの美しい歌声とメロディは健在です。
その後も2012年まで順調にアルバムをリリースしていましたが、最近は新作が出ていないようです。ちょっと心配です。
いずれにしてもこれほどのシンガーが日本で全く人気が無いというのも寂しいものです。
Kate Campbell - Mississippi and Me
Kate Campbell - Lanterns on the Levee
それでは今日はこの辺で。