ポール・コゾフ(Paul Kossoff)がフリー(Free)脱退後に製作したソロアルバムのタイトルをバンド名にしたバック・ストリート・クローラー(Back Street Crawler)もポール・コゾフが1976年に亡くなった後もバンド名をクローラー(Crawler)に変えて活動を続けました。
バック・ストリート・クローラーは2枚のアルバムを残しましたが、2枚目のアルバム『2nd Street 』がポール・コゾフの遺作となってしまいました。
フリー及び脱退後のポール・コゾフについては以前の記事で書いていますのでご参考までに。
コゾフが亡くなってバック・ストリート・クローラーの残ったメンバーは新たに元ストーン・ザ・クロウズ、イフのジェフ・ホワイトホーンを迎え新たな旅立ちをしました。
メンバーは
テリー・ウィルソン=スレッサー(Terry Wilson-Slesser,vo)
テリー・ウィルソン(Terry Wilson,b)
トニー・ブロウネイジェル(Tony Braunagel,ds)
ジョン”ラビット”バンドリック(John"Rabbit"Bundrick,key)
ジェフ・ホワイトホーン(Geoff Whitehorn,g)
となりました。
レコード会社はワーナーからエピックに移り、1977年新生クローラーの第一弾が発表されました。その名も『Crawler』でした。
ここには
らも参加しています。バック・ストリート・クローラーとは明らかに違うバンドに変身しています。ジェフ・ホワイトホーンのギターテクは凄いけれど、あくまでも控えめですが、それでもブリティッシュ・ハードロックの魂は生きています。ファンキーな曲が増えているのは時代性でしょうか。フリーを思い出させるバラードも健在です。このアルバムから「Stone Cold Sober」がビルボードの65位にランクされました。
翌年、セカンドアルバム『Snake Rattle & Roll』をリリースします。
プロデュースはゲイリー・ライオンズ(Gary Lyons)に変わりました。ここではラビットがフリー時代に書いてアルバム『Heartbreaker』に収められていた「Mudy Water」が再演されています。
しかし、時代はパンク、ニューウェイヴ全盛時代。クローラーはこの年に解散してしまいます。時代の波には勝てなかったようです。ポール・ロジャースのバッド・カンパニー(Bad Company)が頑張ったのとは対照的でした。
それでは今日はこの辺で。