今日の「聴き比べ」は吉田拓郎の『リンゴ』です。
この曲は吉田拓郎がまだ「よしだたくろう」時代の小品ながらも大好きな曲です。
1972年のアルバム『元気です。』に収録されました。このアルバムには以前にも「聴き比べ」た「たどり着いたらいつも雨降り」や「夏休み」、そして大ヒットした「旅の宿」も収録されました。
このアルバムでは作詞家の岡本おさみが多くの曲を書きました。この「リンゴ」も彼の作詞でした。高校時代、深夜放送でよく聴いていました。
リンゴ
作詞:岡本 おさみ
作曲:よしだ たくろう
ひとつのリンゴを 君がふたつに切る
ぼくの方が少し大きく切ってある
そして二人で仲良くかじる
こんなことはなかった 少し前までは
薄汚れた喫茶店の バネの壊れた椅子で
長い話に 相槌うって
そしていつも 右と左に別れて
このリンゴは昨日 二人で買ったもの
ぼくの方がお金を出して
おつりは君がもらって
こんなことはなかった 少し前までは
コーヒーカップはいつだって 二つ運ばれてきて
向こうとこちらに ウエイトレスは
さりげなく カップをわけて
ふたつめのリンゴの 皮を君が剥く
ぼくの方が巧く剥けるのを
君はよく知ってるけど
リンゴを強く齧る 甘い汁が唇をぬらす
左の頬を君は ぷくんとふくらませて
欲張って ほおばると
ほらほら 話せなくなっちまうだろう
残念ながらオリジナルの映像がありませんでした。ライヴバージョンから。
この曲を井上陽水がカバーしています。全く違うアレンジです。
それでは今日はこの辺で。