Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

『山崎ハコちゃん』のこと

今日はちょっと趣向を変えて山崎ハコちゃんについてちょっとだけ書こうかと思います。

学生時代、ラジオから時々流れてくる山崎ハコの歌は聴いていましたが、「望郷」など「暗い歌を歌う人だな”」という感想くらいで、特別気にも留めていませんでした。

ところが10年以上前のことですが、NHK BSで彼女のライブが放映され、偶然見る機会がありました。そのライブを見た瞬間に、その歌声と歌詞に魅入られました。突然遅れてきたファンになりました。

彼女のデビューは1975年ですから、もう42年のキャリアです。遅ればせながら古いCDを買い漁り、聴きまくりました。ライブにも何回か通いました。ライブは大体が狭い会場やレストランで開かれるので、じっくり歌を聴くことが出来ました。特にバースデーライブは先着順で前の方に座れますので、食事をしながら、酒を飲みながら間近で彼女を見ることが出来ました。聴けば聴くほど味があり、またライブでの話も彼女の人柄が滲み出ていて、楽しませてくれました。実物は凄く小柄で華奢な感じです。

ライブには様々な人がゲスト出演して、彼女とのいきさつや色々なエピソードを語ってくれて、意外な人間性なども発見できて楽しかったです。今は亡きりりィもすぐ近くで見ることが出来ました。渡辺えり子石川さゆり根岸季衣中村梅雀、奥田暎二などなど、みんな歌が上手いです。奥田暎二のハープ、中村梅雀のベースがカッコよかったです。小椋佳中村雅俊、パックン・マックンなども出演していました。

また会場には、原田芳雄都はるみなどの有名人も時折来ていました。原田芳雄はもう見れません。

f:id:lynyrdburitto:20170619103601j:plain f:id:lynyrdburitto:20170619103919j:plain

f:id:lynyrdburitto:20170619103807j:plain f:id:lynyrdburitto:20170619103640j:plain

f:id:lynyrdburitto:20170619103739j:plain

彼女の歌には、心に沁み込んでくる歌がたくさんあり好きな曲を挙げたらきりがありません。

その中でも、私が特に気に入っている歌は、「白い花」「流れ酔い唄」「かざぐるま」「友を送る歌」「心だけ愛して」「てっせん子守唄」「藍色の詩」「望郷」「気分を変えて」「ヨコハマ」「ハーモニカ吹きの男」などなどです。「織江の唄」は同じ九州出身で親交の深い、五木寛之の作詞で「青春の門」の織江のことを歌った歌ですが、残念ながら映画では使われませんでした。

ステージではだんな様の安田裕美さんがアコースティック・ギターで伴奏をします。このギターがまたいいんです。インストで「ニュー・シネマ・パラダイス」などを演奏します。しみじみします。最近、ライブにはご無沙汰してしまっていますが、CDは無性に聴きたくなる時があって、そういう時はじっくりと聴いています。

長いキャリアですからどのアルバムがいいといっても挙げきれませんが、私はやはり初期の頃の暗い歌を今でもよく聴きます。比較的新しいほうでは「BEETLE」はテレビ番組のメインテーマにも使われました。いい曲です。それと手っ取り早くベスト盤をよく聴きます。

    

    

最近、彼女の新録CDや新しいベスト盤、ライブ盤が続々と発売されています。これはどういうわけでしょう?少しは人気が出たのでしょうか。一時期は所属のプロダクションが倒産して、アルバイトをしながら食うや食わずの生活をしていて、原田芳雄松田優作らに助けられてなんとか生き延びたというような話もしていましたが、ここのところの活躍ぶり(映画や舞台にも出演しラジオも頻繁に出演)を見ていると頑張ってるなって思えてうれしくなります。

メールの会員になっているので、全国のライブ情報や出演番組の情報は必ず入ってきます。ライブでの演奏曲目や雰囲気も知ることが出来ます。

久しぶりにライブに行ってみようかな。最後に「流れ酔い唄」と「あの海に」の歌詞を。凄い歌詞を書きます。

 

「流れ酔い唄」

うちの目にうつるは あんたの嘘だけ
うまいこと言うて心は 別のことを思いよる
それでも 責めることは ひとつもありゃせん
誰でも弱いうそつき 弱いほどに罪深い

明日のことは言わんと あんたに言うたね
今でもうちは変わらん 明日なんかいらんとよ
それでも 顔を見れば 気にかかることばかり
誰でも同じ強がり もがくほどに傷深い

それでも 夜になると あんたが忘られん
誰でも弱いうそつき 責めることなどできゃせん

誰でも弱いうそつき 責めることなどできゃせん

 

「あの海に」

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

いつもどこからか聞こえてくる

片手のない私に何が出来るの

おまえこそ教えろよ

どうやって 船を出すんだ

 

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

今日もどこからか聞こえてくる

片足のない私に何が出来るの

おまえこそ教えろよ

どうやって 船を漕ぐんだ

 

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

誰もいないぞ、船を出すなら今だ

誰もいないところに一人行けというの

たった一人 何が出来る

まして今のこの姿で

 

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

いつか声は消え けれど何か呼んでいる

片手もない、片足もない たった一人だけど

あの海に 船を出せ

このからだには自分がいる

 

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

あの海に 船を出せ あの海に 船を出せ

 

 

それでは今日はこの辺で。