アトランタ・リズム・セクション(以下、A.R.S)の通算9枚目のアルバムはライブ2枚組(レコード)です。待ちに待ったライヴで、ベスト盤的な意味合いもありました。
A.R.Sは南部ジョージア州の出身。このライブ時のメンバーは
バリー・ベイリー(Barry Bailey,g)
ロニー・ハモンド(Ronnie Hammond,vo)
ポール・ゴダード(Paul Goddard,b)
J.R コッブ(J.R Cobb,g)
ディーン・ドートリー(Dean Daughtry,key)
ですが、この前までドラムでロバート・ニックス(Robert Nix,ds)が在籍していましたが、この時は体調不良で、替わりにロイ・イエーガーが務めました。その後正式メンバーになりました。
このバンドの結成は古く1971年に遡ります。このバンドのプロデュースをファーストアルバムから一貫して務めているバディ・ブイ(Buddy Buie)がスタジオ・ワンの感性と共にアトランタのスタジオ・ミュージシャンを集めてバンドを作ろうという構想が生まれ、集められたのが上記のメンバーでした。正しくはその時はヴォーカルはロドニー・ジャストでしたが、ファーストアルバムをリリース後にソロ活動に専念すということで現在のロニー・ハモンドに替わります。
スタジオ・ミュージシャンの集まりなので技術は申し分ないのですが、ステージ経験が不足しており、どうしても地味な印象が拭えませんでした。それでも専門家筋は高く評価しており、アル・クーパーなども盛んにライヴに顔を出していましたし、彼のソロアルバムにもA.R.Sのメンバーが参加したりしていました。
彼らがメキメキ頭角を現すようになったのは4枚目の『Dog Days』、5枚目の『Red Tape』あたりではないでしょうか。ちょうど1970年代の中ごろです。オールマン・ブラザース、レーナード・スキナードと並び称されるほどになりました。
1976年の『Rock And Roll Alternative』、1978年の『Champagne Jam』あたりで最高潮を迎えます。そうした中で発表されたのが今日取り上げる『Are You Ready!』です。