今でも新譜が出ると必ず買うアーティストが何人(何組)かいます。その中の一人が大好きなスティーヴ・ウィンウッドです。彼はスペンサー・デイヴィス・グループやトラフィックのメンバーでしたがトラフィック解散後はソロとして活動しています。その辺のことは以前の記事を参考にして頂ければと思います。
その彼が、2009年にエリック・クラプトンとの競演ライヴ『Live from Madison Square Garden』をリリースして以来、久しぶりにアルバムをリリースしました。といってもスタジオアルバムではなくライブアルバムです。「グレーテストヒッツ」とあるように、スペンサー・デイヴィス・グループ時代のものから、トラフィック、ブラインド・フェイス、そしてソロ時代まで満遍なく選曲されたライブ盤です。録音日時等の記載が全くありませんが、メンバーと写真からして最近のライブの編集と思われます。
9月の発売でしたが、Amazon経由で海外取り寄せだったもので遅くなりました。その代わり値段は2枚組で1200円と格安でした。今は2000円近くに値上がりしています。ラッキーでした。
メンバーは
Steve Winwood (vocalsGuitar, hammond B3, mandolin,)
Jose Neto(guitar)
Richard Bailey (drums)
Paul Booth (flute, hammond B3, saxophone)
Edson Da Silva (Percussion)
ジョゼ・ネト (Jose Neto)はソロ7作目(ツトムヤマシタとの『Go』を除く)の『Junction Seven』からの付き合いで、ジャズ・ギタリストです。
リチャード・ベイリー(Richard Bailey)はソロ8作目の『About Time』からの付き合いで、ジャズ・ドラマーです。スノウィー・ホワイトやジェフ・ベックのレコーディングにもよく参加しています。
ポール・ブース(Paul Booth)とエドソン・ダ・シルバ(Edson Da Silva) もジャズ・ミュージシャンです。
CD1
01.I'm a Man
02.Them Changes
03.Fly
04.Can't Find My Way Home
05.Had to Cry Today
06.Low Spark of High Heeled Boys
07.Empty Pages
08.Back in the High Life Again
09.Higher Love
10.Dear Mr. Fantasy
11.Gimme Some Lovin
CD2
01.Rainmaker
02.Pearly Queen
03.Glad
04.Why Can't We Live Together
05.40,000 Headmen
06.Walking in the Wind
07.Medicated Goo
08.John Barleycorn
09.While You See a Chance
10.Arc of a Diver
11.Freedom Overspill
12.Roll with It
CD1
01はスペンサー・デイヴィス・グループ時代の代表曲です。イントロからは何の曲か全くわかりません。ジャジーな雰囲気で始まり、ようやくメインテーマがのヴォーカルが聴けます。
02は01のエンディングがに引き続き始まるバディ・マイルスの曲でクラプトンとのライブアルバム『Live from Madison Square Garden』でも演奏していた曲です。
03は2008年の『Nine Lives』収録のしっとりした曲。ポールのサックスが渋い。
04、05はブラインド・フェイス時代の曲。相変わらず伸びのあるヴォーカルが聴けます。それでもほんの若干高音域が下がったような。
06はトラフィックのアルバム『Low Spark of High Heeled Boys』からのタイトル曲。
07はトラフィックのアルバム『John Barleycorn Must Die』から。
08は1986年のソロ第4作『Back in the High Life』から。ウィンウッドがマンドリンを弾いています。このアルバムは全米3位を記録します。
09も『Back in the High Life』から。名盤の誉れ高いこのアルバムから名曲が2曲続きます。この曲は全米1位を記録します。
10はトラフィックのデビューアルバム『Mr.Fantasy』から。
11はスペンサー・デイヴィス・グループの代表曲。
CD2
01はアルバム『Low Spark of High Heeled Boys』から。このフルートを聴くと亡くなったクリス・ウッドを思い出します。もちろん奏者は違いますが。
02はトラフィックのセカンドアルバム『Traffic』から。これは名曲。デイヴ・メイソンも必ず取り上げます。その他多くのミュージシャンにカバーされています。
03はトラフィックのアルバム『John Barleycorn Must Die』から。インストの名曲。
04はソロ8作目の『About Time』から。
05はセカンドアルバム『Traffic』から。またトラフィックのライブアルバム『Welcome to the Canteen』でも取り上げています。またデイブ・メイソンもライブではたびたび演奏しています。
06はトラフィックのラストアルバム『When the Eagle Flies 』から。
07は第1期トラフィックのラストアルバム『Last Exit』から。このアルバムは片面ライブです。
08は名作中の名作『John Barleycorn Must Die』から。ブリティッシュ・トラッドを取り入れた名曲です。
09、10はこれも名盤の誉れ高いソロ2作目の『Arc Of A Diver』から。アルバムは全米3位を記録します。
11は『Back in the High Life』から
12は1988年のソロ第5作目の『Roll With It』から。アルバム、シングル共に全米1位を記録します。シングルは4週連続1位でした。
このライブアルバムはスティーヴのキャリアをほぼ網羅する様な曲構成になっています。惜しむらくはトラフィック時代のアルバム『Shoot Out at the Fantasy Factory』から「(Sometimes I Feel So) Uninspired」を入れて欲しかったのですが、欲張りすぎですね。2CDで150分を超えるボリュームです。文句を言ったらバチが当たりますか。
とにかくバックを務めるメンバーがいずれもジャズ・ミュージシャンということでジャズアルバムといってもおかしくないくらいにジャジーで聴きごたえたっぷりです。69歳とは思えない声の張りとギター、オルガンの演奏力。やっぱり天才少年と言われただけのことはあり、今でも天才老年です。
まだまだスタジオアルバムを期待しています。
Steve Winwood - "Can't Find My Way Home (Live)"
これは珍しい、ジム・キャパルディとの「John Barleycorn」フルートはクリス・ウッドではないと思います。ジムには死相が漂っているような。
Traffic-John Barleycorn ......Must Die
ソロではありません。トラフィック時代のアルバムから。この曲には随分救われました。なんとこの曲、ガヴァメント・ミュールもカバーしています。
TRAFFIC -( Sometimes I Feel So) Uninspired
最近、二女からプレゼントでAmazonギフト券を頂いたので、何枚か新譜を買っています。追々紹介します。
それでは今日はこの辺で。