さて、キンクスもいよいよ最後(今のところ)のロンドン時代まで来ました。アリスタとの契約終了後、2年間キンクスはレコード会社が決まりませんでした。ようやく1986年にロンドンとの契約がまとまり再出発を果たしました。
『Think Visual』1986年
レイ・デイヴィスが奥さんと別れたせいなのか、心なしか元気が無いような気がします。それに引き換えデイヴは元気です。全体的にはアリスタ時代のハード路線からパイからRCA時代への回帰のような感じです。
『Road』1988年
キンクスとしては4作目のライブ盤です。ただしオープニングの「The Road」だけは新曲でスタジオ録音です。その他はアリスタ時代の曲と前作からです。う~ん、という感じです。
『UK Jive』1989年
このアルバムでは前作から引き続きレイとデイヴの分離が目立ちます。1~9曲はレイ、10~12はデイブというようにはっきり分かれました。それでも楽曲は素晴らしい曲が多く、キンクスがようやくイギリスに戻ったなという感じを与えてくれました。
『Phobia』1993年
レーベルをコロムビアに移しての第1作。現時点での最後のスタジオアルバムです。16曲入りの大作です。素晴らしい出来だとは思いましたが、商業的には全く振るいませんでした。タイトルの「恐怖症」という題材も暗い社会を反映したものであまり受けが良くなかったのかもしれません。商業的に成功するというのはなかなか難しいです。
これをもってキンクスはメジャーレーベルからのリリースはなくなりました。
『To The Born』1994年
発売当初は1枚組CDでしたが、1996年に内容が拡大され2枚組CDとして発売されました。インディーズレーベルからの発売です。
これはキンクスの集大成のようなライブ盤です。デビューから直近までの名曲を揃えていて、キンクスを一遍に聴くならこれという作りになっています。
これをもって今のところ、キンクスのアルバムは最後になっています。様々な編集盤や未発表ライヴ盤、未発表曲集などは出ていますが、オリジナル盤としては最後になっています。50年以上の歴史です。
この後レイもデイヴもソロ活動をしており、特にレイ・デイヴィスはソロになっても素晴らしい作品を残しています。本当に凄い天才だと思います。現在73歳、まだまだいけます。
レイ・デイヴィスのソロアルバムです。
デイヴ・デイヴィスも多くのソロアルバムを出しています。
まだまだたくさんあります。
The Kinks - Working At The Factory
The Kinks - Phobia (with lyrics)
それでは今日はこの辺で。