ジェフ・ベック(Jeff Beck)が第2期ジェフ・ベック・グループを解散した後、ドラムのコージー・パウエル(Cozy Powell,ds)はプロコル・ハルム(Procol Harum)を辞めたデイヴ・ボール(Dave Ball,g)とその弟デニス・ボール(Dennis Ball,b)、さらに元トゥルース(The Truth)のフランク・アイエロ(Frank Aiello,vo)と新しいバンドを編成しました。それがべドラム(Bedlam)です。1973年の結成です。すかさずクリサリス・レコードからアルバムを発表します。『Bedlam』です。
Side A
1.Believe In You
2.Hot Lips
3.Sarah
4.Sweet Sister Mary
5.Seven Long Years
Side B
1.The Beas
2.Whisky And Wine
3.Looking Through Love's Eyes
4.Putting On The Flesh
5.Set Me Free
プロデュースはクリーム、マウンテンのフェリックス・パパラルディ(Felix Pappalardi)です。
A-4にはジェフ・ベック・グループで一緒だったマックス・ミドルトン(Max Middleton,key)も参加しています。
おどろおどろしたジャケットとは違って、中身は実に伝統的なブリティッシュ・ハードロックです。
A-3はバラード風のハードロックナンバー。
A-4ポップなロックナンバー。
B-1はブルースロックでブリティッシュロックの真骨頂です。
B- 2でもデイブ・ボールのギターがひかります。
B-5はヘビーロック。
欲を言えばボーカルがもう少し灰汁の強さがあればといったところでしょうか。それと目玉になる楽曲があればなおさらよかったかもしれません。
この後バンドはあっさり解散し、コージー・パウエルは自信のバンド、ハマー(Cozy Powell's Hammer)を結成、その後はレインボー(Rainbow)へ。そしてその後はグラハム・ボネットや、マイケル・シェンカー、ホワイトスネイク、ELP、ブラック・サバス、さらにはピーター・グリーンのスプリンター・グループにまで参加しました。そして1998年に自動車事故で亡くなりました。
べドラムは解散後も一部のファンに支持され、その後も未発表音源を含むアンソロジーや当時のライブ音源などは発売され、今でも多くの支持を集めています。好きな人は好きなんですね。
Bedlam – Believe in You ( 1973, Hard Rock, UK )
それでは今日はこの辺で。