私のブログ記事の中の『この人の、この1枚』シリーズも結構な数になってしまいました。見直してみると、書き漏れているミュージシャンがかなりいることに気が付きました。書き漏れているというか、書いたつもりでいたというほうが正解かもしれません。何しろ最近の忘れっぽさは半端じゃありません。
ということで、書き忘れていたミュージシャンのレコードを何枚か取り上げたいと思います。
今日はその中からヤードバーズ(The Yardbirds)です。このバンドを忘れていたなんで自分を許せません。勿論、クラプトンやジェフ・ベックその他の記事では登場するのですが、主役としては書いていませんでした。
日本ではイギリスの3大ギタリストなどと呼ばれた、エリック・クラプトン(Eric Clapton)、ジェフ・ベック(Jeff Beck)、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)が在籍したことで有名です。
結成は1962年です。結成時のメンバーは
キース・レルフ (Keith Relf) - vo,harp
ジム・マッカーティ (Jim McCarty) - ds
ポール・サミュエル=スミス (Paul Samwell-Smith) - b
クリス・ドレヤ (Chris Dreja) - g
アンソニー・トゥパン (Anthony "Top" Topham) - g
でした。
結成後まもなくアンソニーが家庭の事情で脱退、代わりにエリック・クラプトン(Eric "Slowhand" Clapton)が加入しました。
そして1964年、ファースト・アルバムがリリースされました。『Five Live Yardbirds』です。いきなりのライヴ・アルバムでした。マーキー・クラブでのライヴです。日本盤のタイトルは『ヤードバーズ・オン・ステージ』でした。時代を感じさせます。日本での発売は1966年でした。
Side A
1.Too Much Monkey Business
2.I Got Love If You Want It
3.Smokestack Lightnin'
4.Good Morning Little Schoolgirl
5.Respectable
Side B
1.Five Long Years
2.Pretty Girl
3.Louise
4.I'm A Man
5.Here 'Tis
レコーディング・メンバーは
Eric "Slowhand" Clapton – lead guitar, co-lead vocals on "Good Morning Little Schoolgirl"
Chris Dreja – rhythm guitar
Jim McCarty – drums
Keith Relf – lead vocals (except on "Good Morning Little Schoolgirl"), harmonica, maracas
Paul "Sam" Samwell-Smith – bass guitar, co-lead vocals on "Good Morning Little Schoolgirl"
プロデュースは Giorgio Gomelskyです。
A-1はチャック・ベリー、A-2はアイザック・ムーア、A-3はハウリン・ウルフ、A-4はサニー・ボーイ・ウィリアムソンのヒット曲、A-5はアイズレー・ブラザーズ。
B-1はエディ・ボイド、B-2,4,5はボ・ディドリー、B-3はジョン・リー・フッカー
このようにいずれもブルース、R&Bのカバー曲です。オリジナルはありません。
当時の熱気が伝わってきます。
この後ヤードバーズはポップス志向の「For Your Love」でヒットを飛ばしますが、クラプトンはあくまでもブルースに拘り、脱退。ジョン・メイオールの元へ。代わりに加入したのがジェフ・ベックでした。当初はジミー・ペイジが誘われたのですが、他のセッションの仕事が忙しく、代わりに友人のベックを紹介したということです。
その後、ジミー・ペイジも正式加入しますが、ベックが脱退します。この二人が同時に在籍していた時代(ジミー・ペイジはベース担当)にミケランジェロ・アントニーニ監督の映画『欲望』でヤードバーズの演奏シーンが流れました。ジェフ・ベックがギターをぶっ壊すシーンが印象的でした。この映画のお陰で私はアントニーニ監督作品に夢中になりました。
ジェフ・ベックの脱退後もジミー・ペイジがギタリストとして頑張りましたが1968年に解散します。この間、5枚のアルバムをリリースしました。
その後も編集盤が数多くリリースされました。
私がロックを聴き始めた頃は当然ヤードバーズの存在など知りませんでした。クラプトンを知って、ブルース・ブレイカーズ~ヤードバーズへと遡って聴いていったのでした。
この重要なバンドを書き忘れていたなんて、大変失礼いたしました。
それでは今日はこの辺で。