今日の「懐かしのヘヴィメタ(懐メタ)・シリーズ」はワイ・アンド・ティ(Y & T)です。
Y&Tの歴史は古く、1972年頃にオークランドで結成されました。当時はバンド名を『Yesterday&Today』と名乗っていました。これはビートルズのアルバム名から取りました。
メンバーは
デイヴ・メニケッティ(Dave Meniketti,vo,g)
ジョーイ・アルヴィス(Joey Alves,g)
フィル・ケネモア(Phil Kennemore,b,vo)
レオナード・ヘイズ(Leonard Haze,ds)
でした。
1976年、ファーストアルバム『Yesterday & Today』でデビューします。
1978年にはセカンドアルバム『Struck Down』をリリース。
ここでレコード会社をLondonからA&Mに変え、バンド名もY&Tに変更しました。
そして1981年のサードアルバム『Earthshaker』で一気に花開きました。
そして1982年、83年と続けざまにアルバムをリリースします。『Black Tiger』と『Mean Streak』です。
両アルバムともアメリカではチャートインを果たせませんでしたが、イギリスでは高い評価を得、共にチャートインを果たしました。後者のアルバムからシングル「Mean Streak」は全米でも25位に入る健闘でした。
そして1984年に6枚目のアルバム『In Rock We Trust』がリリースされます。
Side A
1.Rock & Roll's Gonna Save the World
2.Life, Life, Life
3.Masters and Slaves
4.I'll Keep on Believin' (Do You Know)
5.Break Out Tonight!
Side B
1.Lipstick and Leather
2.Don't Stop Runnin
3.(Your Love Is) Drivin' Me Crazy
4.She's a Liar
5.This Time
プロデュースはクロークスやラフ・カットの記事でも登場した、ジューダス・プリーストでおなじみのトム・アロム(Tom Allom)に代わっています。アルバム毎にプロデューサーが変わって来ましたが、今回はトム・アロムでした。
このアルバムは全米でも46位と自己最高を記録し、全英でも最高の33位になりました。
またこのアルバムでは作詞・作曲にシンガー・ソングライターのジェフリー・リーブ(Geoffrey Leib,Jeff Paris)が起用されました。
実に素晴らしいアルバムが出来上がりました。デイヴ・メニケッティの哀愁漂うギターとヴォーカルには酔わせられます。このバンドはこの哀愁路線がいいのです。
しかし、ここまでが彼らの絶頂期でした。この後、レオナオード・ヘイズが解雇され、さらにジョーイ・アルヴィスが脱退し、バンドは1990年に解散します。その間3枚のアルバムを発表しました。『Down For The Count』『Contagious』『Ten』です。
メンバーはジミー・デグラッソ(Jimmy DeGrasso,ds)、ステフ・バーンズ(Stef Burns,g)が加入しています。
いずれも、メロディアス路線で聴きごたえがあります。アルバム『Down For The Count』には彼らの最高ヒット作「Summertime Girls」を含んでいます。が、かつての勢いはありませんでした。
1995年には最後のラインナップで再結成します。その後も解散、再結成を繰り返し現在に至っています。
オリジナルメンバーのフィル・ケネモアは2011年肺癌のため死去。57才でした。またレオナード・ヘイズも肺疾患で2016年、61歳で死去。2017年にはジョーイ・アルヴィスが潰瘍性結腸炎の合併症で死去、63歳でした。
オリジナルメンバーの生き残りはデイヴ・メニケッティだけになってしまいました。
まだまだ若いです。頑張ってもらいましょう。
Y&T - I'll Keep On Believin' (Do You Know)
Rock & Roll's Gonna Save The World
それでは今日はこの辺で。