今日の「懐かしのヘヴィメタ・シリーズ(懐メタ)」はまたしてもデンマークのバンド、ロイヤル・ハント(Royal Hunt)です。遅ればせながらの登場です。
このバンドはヘヴィメタでもネオクラシカルなバンドです。北欧のバンドの中でもお気に入りのバンドです。
彼らのアルバムのファーストから4枚目まではどれもお気に入りで、どれを取り上げようか迷いましたが、ヴォーカルの好みの差で3枚目を選びました。
1988年、コペンハーゲンでの結成です。中心人物はアンドレ・アンダーソン(André Andersen,key,g)です。彼はロシアのモスクワ育ちです。ロシア人とデンマーク人のハーフです。5歳からピアノを習い、クラシックを学びました。その後デンマークに移り住み、いくつかのバンドを作り活動しました。
1988年にスティーン・モーゲンセン(Steen Mogensen,b)とケネス・オールセン (Kenneth Olsen,ds)を誘い、3人でロイヤル・ハントを結成しました。さらにヘンリック・ブロックマン(Henrik Brockmann,vo)をスカウトし態勢が整いました。
彼らはデモ・テープを作成し、売り込みを図りますが、契約できたのは地元のエクストリーム・レコードでした。そして早速レコーディングを開始し、出来上がったのがファーストアルバム『Land of Broken Hearts』でした。1992年でした。
ここにはアディショナル・ミュージシャンとしてNARITAのマーク・ガウナやこの後メンバーになるヘンリック・ヨハンセン (Henrik Johannessen,g)、ヤコブ・キエール (Jacob Kjaer,g)も参加しました。ただし、ヘンリック・ヨハンセンはすぐに退団します。
クラシカルでメロディアスでハードでスピーディーで申し分ないデビューアルバムでした。
1993年には5人のメンバーでセカンドアルバム『Clown in the Mirror』をリリースします。
ジャケットは笑えますが、中身は前作を上回るぐらいの出来で、さらにパワーアップしています。北欧特有の叙情性とクラシカルなメロディーは日本人にピッタリです。
ここでヴォーカルのヘンリック・ブロックマンが脱退します。代わりにアメリカ人のD.C クーパー(D. C. Cooper,vo)を加入させます。そして1995年にサードアルバム『Moving Target』をリリースします。
01.Last Goodbye
02.1348
03.Makin' a Mess
04.Far Away
05.Step by Step
06.Autograph" (Instrumental)
07.Stay Down
08.Give It Up
09.Time
プロデュースはアンドレ・アンダーソンです。
新ヴォーカルのD.C クーパーはヘンリック・ブロックマンに比べ音域がひろく、まさにメタル向きなヴォーカルです。楽曲の方もメロディアスで申し分なく、阪神大震災に捧げた「Far Away」もフューチャーされています。その他にも名曲揃いのまさに名盤です。
1997年には4枚目のアルバム『Paradox』がリリースされます。
ケネス・オールセンは聴覚障害のためバンド活動を断念せざるを得なくなりました。レコーディングにはNARITAぼドラマー、アラン・ソーレンセンが参加しています。NARITAとロイヤル・ハントのつながりは深く、お互いに助け合っています。
このアルバムはコンセプトアルバムになっています。一段とクラシカルなアルバムとなりましたが、楽曲はあくまでも聴きやすく、間違いなく日本人受けします。
この後、D.C クーパーがアンダーソンと揉めて解雇されてしまいます。
代わりのヴォーカリストとしてアーテンションからジョン・ウェスト(John West,vo)が加入します。
1999年に『Fear』を発表します。
あまりにプログレ化し、正直言って退屈なアルバムでした。メロディアスな楽曲も影を潜め、私にとってのロイヤル・ハントは終わったかなという感じでした。
それからはジョン・ウェストの時代を経て、マーク・ボールズ、そして再び2011年からはD.C.クーパーがカムバックしています。
アンドレ・アンダーソンはたった一人、ロイヤル・ハントを支え続けています。
ファーストから4枚目までのアルバムは今でも愛聴盤です。
Royal Hunt - Last Goodbye (Official Video)
Royal Hunt - Far Away (Live in Japan 1997)
Royal Hunt - Epilogue (Clown in the Mirror)
Royal Hunt - Clown In The Mirror
それでは今日はこの辺で。