今日の「聴き比べ」は『情熱の花』です。
この曲の原曲はベートーヴェンの「エリーゼのために」です。それをアレンジしてカテリーナ・バレンテというイタリアの歌手が「PASSION FLOWER」としてヒットさせ、それをさらにアレンジして日本のザ・ピーナッツが1959年に発売したものです。
ザ・ピーナッツと言えば日本歌謡・ポップス界最高の女性デュオであることは疑う余地がありません。映画「モスラ」にも双子の小人役で出ていました。「シャボン玉ホリデー」や映画などクレイジー・キャッツとの競演も数多くありました。アメリカの「エド・サリバンショー」にまで出演しました。沢田研二との結婚後はキッパリと引退。その後は一切公に姿を現しませんでした。残念ながら二人ともなくなりました。
この曲の詩は2種類あります。前者の方がよく歌っていたように思います。
情熱の花
作詞:P.Murtagh・B.Botkin・G.A.Garfeld・訳詞:音羽たかし・水島哲
編曲:P.Murtagh・B.Botkin・G.A.Garfeld 宮川 泰
ラララ……
小さな胸に 今宵もひらくは
情熱の花 恋の花よ
初めてふたりが ちぎりをかわした
その想い出が 妖しくにおう
小さな胸に 今宵も咲いた
血潮のような 赤い花びら
かなわぬ恋と 知りつつ今も
そのせつなさに 夜ごとふるえる
初めてふたりが ちぎりをかわした
その想い出が 妖しくにおう
ラララ……
情熱の花 恋の花よ
ラララ―
私の胸に 今日もひらく
情熱の花 あなたを求めて
初めて会った 雨のあの夜
その思い出が 涙を呼ぶの
恋は気ままな 青い風よ
そっと知らぬ間に 心をくすぐる
あなたの愛を求めて 今宵も
情熱の花 胸を焦がす
あなたの愛を求めて 今宵も
情熱の花 胸を焦がす
ラララ―
この曲を1979年、長南百合子を擁する「シルクロード」がカバーしました。ラテンのリズムに乗せて。
これまた歌詞が違います。
情熱の花
作詞:P.Murtagh・B.Botkin・G.A.Garfeld・訳詞:麻生啓介
編曲:P.Murtagh・B.Botkin・G.A.Garfeld 川口 真
情熱の花 月の夜に
恋をあざむく クレオパトラ
情熱の花 紅いくちびる
午前0時の 恋の予感
なぞめくほほえみ 危険な宴
シルクのドレスは あやしくゆれてる
恋の奴隷と うつつぬかし
いつか男は 熱く燃えた
情熱の花 星の夜に
恋にこがれる クレオパトラ
情熱の花 ほほにさすらう
オリーブの風 恋の余韻
ワインのシャワーを はだかにあびて
悪魔の心に 全てをうばわれ
恋の仮面を はがすことなく
いつか女は 熱く燃えた
なぞめくほほえみ 気だるく甘く
悪魔の仮面に 素顔をかくし
恋に身をやく 長い夜に
情熱の花 熱く燃えた
1981年にはタイトルまで変わりました。ヴィーナスが「キッスは目にして!」という曲でカバーしました。確か当初はコマーシャルソングだったと思います。
キッスは目にして!
作詞:阿木燿子
編曲:井上大輔
罠 罠 罠に落ちそう
誘惑の恋私をさそう
キッスは目にして罪は薔薇色
あなたの鼓動をハートで感じる
Kiss Kiss Kiss Kiss fall in love
やさしさだけの言葉はいらない
君とぼく愛のそうよ喜びを知ったわ
明日のことなどどうでもいいわ
恋 恋 恋に落ちそう
微笑の罠唇に残し
キッスは目にして恋は陽炎
あなたの吐息をまぶたで受けるの
Kiss Kiss Kiss Kiss fall in love
ひとときだけに切なく燃えるの
君とぼく今をそうよもえ尽きて生きるの 予
言の書はどうでもいいわ
キッスは目に キッスは目にして恋する瞳
キッスは目にして瞳は心
キツスは目にして心は炎
いい曲でした。
それでは今日はこの辺で。