今日の「聴き比べ」は『白い傘』です。
この曲は高石友也先生のアルバム『想い出の赤いヤッケ 高石友也 フォーク・アルバム第1集』に収められた曲でした。
男の哀愁が漂った、まるでヤクザ映画を観ているようです。
白い傘
作詞・作曲 不詳
補作詩:青山 喬
銀の雨降る この街に
今夜さいごの雨がふる
駅に来るなと
叱ったに
白いあの娘の 傘が来る
泣きながら
こんなおいらに
惚れたって
よせよ苦労が
目に見える
濡れた女の
泣き顔が
きめた心に風が吹く
風が吹く
抱いてみたって
なんになる
ほそい肩だが
心にのこる
未練承知の
恋なんて
野暮さ するだけ
野暮なのさ 別れ雨
この曲を、高石先生を師と仰ぐ岡林信康先生もカバーしました。アルバム『大いなる遺産』に収録されました。
二人のこのアルバムには、もう1曲共通の歌が収録されています。『生きのこり』という歌です。
この曲も世捨て人のような歌詞を持った曲で、ジンときます。残念ながら映像はありませんでした。歌詞だけ載せます。
生きのこり
作詞:青山 喬
作曲:不詳
すねた男の 惚れたが因果
花も実もない 夢もない
意地で世間に 背中を向けた
俺はこの世の 生きのこり
白い手をした 可愛い顔が
やけに似てるさ 妹に
思い出させる こわれたむかし
俺にゃあの目 まぶしいぜ
きょうも暮れてく ほこりの街で
花のネオンが 涙ぐむ
よごれグラスで 飲む酒だけど
信じられるは お前だけ
信じられるは お前だけ
岡林先生のこの曲は、出だしちょっと間違ったりして、たぶん一発録りだったのだと思います。
高石先生はいろいろな人の曲をカバーしました。この2曲もどこからか持ってきたのでしょう。出所はわかりません。
それでは今日はこの辺で。