今日の「この人の、この1枚」はシー・レヴェル(Sea Level)のファースト・アルバム『荒海(Sea Level)』です。
シー・レヴェルは1976年にオールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)が最初の解散をしたときに、残った3人のメンバー、チャック・リーヴェル(Chuck Leavell,key,vo)、ラマー・ウィリアムス(Lamar Williams,b,vo)、ジェイモ(Jai Johanny Johanson,ds)が新たにジミー・ナルズ(Jimmy Nalls,g,vo)を加えて発足したバンドです。
いわばオールマンズの落とし子のようなバンドです。バンド名はリーダー格のC.Leavelの発音からこのように名付けたといわれています。
1977年に早速キャプリコーン・レコードからファースト・アルバム『荒海(Sea Level)』がリリースされました。
Side A
1.The Rain in Spain
2.Shake a Leg
3.Tidal Wave
4.Country Fool
Side B
1.Nothing Matters But the Fever
2.Grand Larceny
3.Scarborough Fair
4.Just a Good Feeling
エド・ダウリング(Ed Dowling)がトランペットで参加しています。
プロデュースはスチュワート・レヴィン(Stewart Levine)です。
B2はニール・ラーセンの曲。
B3はお馴染み「スカボロフェア」。
その他はチャック・リーヴェルの曲です。
オールマンズから受け継いだサザンロックの風味は残っていますが、より洗練されたロックになっています。それとジャズ・フュージョンを取り入れたファンキー・サウンドが半分を占めています。インスト・ナンバーが5曲を占めます。
その後、シー・レヴェルはデイヴィス・コージー(Davis Causey,g)、ジョージ・ウィーヴァー(George Weaver,ds,perc)、ランドール・ブラムレット(Randall Bramblett,sax,key,vo)を加入させ7人編成となりました。
そしてセカンド・アルバム『Cats on the Coast』をリリースしました。
さらに今度はジェイモとジョージが抜けてジョー・イングリッシュ(Joe English,ds)が加入しました。
そして、1980年までに3枚のアルバムを残し解散しました。
その後、チャック・リーヴェルはセッションマンとして多くのミュージシャンのライヴやアルバムに参加しました。ローリング・ストーンズ、エリック・クラプトン、ガヴァメント・ミュール、ブルース・トラヴェラー等々。
ラマー・ウィリアムズは1983年に、ジミー・ナルズは2017年に亡くなっています。
サザンロックの新しい一面を見せてくれたバンドでした。
Sea Level - Nothing Matters But The Fever
それでは今日はこの辺で。