今日の「聴き比べ」はジャッキー吉川とブルー・コメッツの『雨の赤坂』です。
1960年代のグループサウンズの中でも髪も長髪ではなく、スーツを着て、不良のイメージからは程遠い、優等生だったブルーコメッツです。1967年には「ブルー・シャトウ」で日本レコード大賞を受賞し、グループサウンズとしては異例の「NHK紅白歌合戦」にも出場を果たしました。
その彼らもGSブームが下降線をたどってくると、ムード歌謡曲に路線を変更してきました。その第1弾が「さよならのあとで」でした。これがそこそこのヒットになりました。気をよくした彼らは続いてムード歌謡の第2弾として発表したのが『雨の赤坂』でした。1968年の発売です。
ムード歌謡になってからは井上大輔(この当時は忠夫)は作曲せず、この曲は三原綱木が作曲しました。二人のダブル・リードボーカルです。
雨の赤坂
作詞:橋本淳
作曲:三原綱木
小雨にしずむ 赤坂を
あなたと二人 歩いたね
すねて泣いてた 可愛い嘘が
別れ話の はじめとは
赤坂 赤坂 ぼくは悲しい
ひとつの傘で 坂道を
幾度も二人 歩いたね
消えてしまった 幸福だから
過ぎた思い出 さがすのさ
赤坂 赤坂 今夜は一人
あなたと逢った 赤坂で
後姿の 愛をみた
さよならしたら もう二度とは
足音さえも 帰らない
赤坂 赤坂 ぼくは泣きたい
この曲をザ・ピーナッツがカバーしました。すばらしい。
そして演歌の角川博がカバーしました。
それでは今日はこの辺で。