今日の「この人の、この1枚」はJ.B.ハットー&ザ・ホークス(J.B.Hutto & The Hawks)の『Hawk Squat !』です。
J.B.ハットーは1926年サウスカロライナ州ブラックビルで生まれましたが、3歳の時にはジョージア州オーガスタに引っ越しました。そして1941年には早くもシカゴに移住しました。
当初はドラムを叩いていましたが、後にギタリストに転向します。エルモア・ジェイムスやマディ・ウォーターズの影響を強く受けました。
J.B.ハットーはホームシック・ジェイムスやハウンド・ドッグ・テイラーと並んでエルモア・ジェイムス亡き後のボトルネック・ギタリストの第1人者と呼ばれました。
1954年にホークスと最初のレコーディングをしています。2枚のシングルです。さらにこの年にもう1枚のシングルをレコーディングしています。いずれもチャンス・レコードからでした。彼のスライド・ギターやヴォーカルは優れていましたが、数あるシカゴ・ブルースマンの中にあってはそれほど目立った存在ではありませんでした。メジャーなレーベルでの吹込みもありませんでした。
ところが、1960年代後半に白人によるブルース熱が高まると、エルモア・ジェイムス亡き後のスライドギターを弾くJ.B.ハットーに注目が集まりました。そして1968年にデルマーク・レコードからこの『Hawk Squat !』が録音されました。ピアノ、オルガンにはサニーランド・スリム(Sunnyland Slim)が参加しています。
A1 Speak My Mind
A2 If You Change Your Mind
A3 Too Much Pride
A4 What Can You Get Outside That You Can't Get At Home
A5 The Same Mistake Twice
A6 20% Alcohol
B1 Hip-Shakin'
B2 The Feeling Is Gone
B3 Notoriety Woman
B4 Too Late
B5 Send Her Home To Me
B6 Hawk Squat
レコーディング・メンバーは
Guitar, Vocals - J.B. Hutto
Organ , Piano - Sunnyland Slim
Guitar – Lee Jackson
Bass – Dave Myers
Bass – Junior Pettis
Bass – Herman Hassell
Drums - Frank Kirkland
Tenor Saxophone – Maurice McIntyre
プロデュースはRobert G. Koesterです。
A1やA4、B1などはまさにエルモア・ジェイムスを彷彿とさせるナンバーです。彼はスロー・ブルースも得意でA2やA3、B2などはスライドギターとともにヴォーカルが実に魅力的です。
1983年に57歳で亡くなりましたが、このアルバムは彼が残した最高のアルバムだと思います。
J B Hutto - If You Change Your Mind
J.B. Hutto & The Hawks - Hip Shakin'.
J.B. Hutto - The Feeling Is Gone
それでは今日はこの辺で。