原作:辺見じゅん『収容所から来た遺書』
監督:瀬々敬久
製作:2022年 日本
第二次世界大戦後、シベリアに抑留され、強制収容所(ラーゲリ)で死んだ山本幡男の遺書を彼の仲間たちが、驚くべき方法で日本に持ち帰り、遺族に届けた、という実話です。
この映画の原作は随分昔に読んだ記憶がありました。ほとんど忘れかけていましたが、この映画によって蘇りました。確かテレビドラマにもなったと記憶しています。
私の義父がシベリア抑留からの帰国者で、酒を飲むとよく当時の話をしていました。面白おかしく話をするので、何やら悲惨なイメージから離れてしまう瞬間もあるのですが、実態は想像を絶する状況だったのが、この本をよくとを読むと伝わってきたのです。
ロシアのやることは戦前も現在も変わりません。第二次世界大戦下の日ソ中立条約の一方的破棄、そして捕虜のシベリア抑留、強制労働。
現在、ウクライナへの一方的な侵攻、捕虜や一般住民の強制連行、そして強制労働。まるで現在の映画を観ているような気になりました。
最初から最後まで涙が止まりませんでした。観客も皆ハンカチで目頭を押さえていました。
それでは今日はこの辺で。