Flying Skynyrdのブログ

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聴き比べ 岡林信康の『チューリップのアップリケ』

今日の聴き比べ 岡林信康大先生の『チューリップのアップリケ』です。

 

1969年、先生の初期の代表作です。この曲と『手紙』被差別部落問題を取り上げた曲で一部では放送禁止になりました。私もこれらの曲によって被差別部落の存在を改めて認識させられました。アルバムではベスト盤岡林信康の世界 第1集』に収録されました。

この頃の関西フォークはこれらの曲に代表されるように差別問題や反戦など、先生の曲では『くそくらえ節』『友よ』『ガイコツの唄』『山谷ブルース』『流れ者』『それで自由になったのかい』『私たちの望むものは』『おまわりさんに捧げる唄』『性と文化の革命』『自由への長い旅』などいわゆるプロテスト•ソング、メッセージ•ソングが学生運動とともに若者の間で流行っていたのです。

 

この『チューリップのアップリケ』は部落の女の子の作文を元に岡林先生が作詞•作曲した曲です。当時、TBSの『ヤング720』に高石友也先生と出演して歌ったのを記憶しています。もう1曲の『手紙』は実話をもとにした歌で、友人に聴かされて衝撃を受けました。

私も高校生の頃、彼らの歌を聴いて社会に対する考え方が大きく変わりました。そして、歌は世の中を変えられる、などと真剣に考えたものでした。懐かしい時代でした。

その後は学生運動の終焉とともにフォークソングも消えていきました。岡林先生も「フォークの神様」のレッテルを嫌って蒸発そして農業へ。その後のライブではフォーク時代の曲はあまり歌いませんでしたが、それでも『流れ者』とこの曲はよく歌っていました。

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チューリップのアップリケ

作詞:岡林信康・大谷あや子

作曲:岡林信康

 

うちがなんぼ早よ 起きても

お父ちゃんはもう 靴トントンたたいてはる

あんまりうちのこと かもてくれはらへん

うちのお母ちゃん 何処に行ってしもたのん

うちの服を 早よう持ってきてか

前は学校へ そっと逢いにきてくれたのに

もうおじいちゃんが 死んださかいに

誰もお母ちゃん 怒らはらへんで

早よう帰って来てか

スカートがほしいさかいに

チューリップのアップリケ

ついたスカート持って来て

お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど

うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし

うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし

 

うちのお父ちゃん 暗いうちから遅うまで

毎日靴を トントンたたいてはる

あんな一生懸命 働いてはるのに

なんでうちの家 いつも金がないんやろ

みんな貧乏が みんな貧乏が悪いんや

そやで お母ちゃん 家を出て行かはった

おじいちゃんに お金の事で

いつも大きな声で 怒られてはったもん

みんな貧乏のせいや

お母ちゃん ちっとも悪うない

チューリップのアップリケ

ついたスカート持って来て

お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど

うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし

うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし

 

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初期のライブ。

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カルメン・マキ姉御がカバーしました。

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チェリッシュもこんな歌を歌っていました。

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坂崎幸之助もカバーしています。

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もう1曲の部落解放歌。

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それでは今日はこの辺で。