先日のキネ旬シアターは『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』でした。
監督:相原裕美
出演:加藤和彦 、きたやまおさむ 、松山猛 、新田和長、クリス・トーマス、朝妻一郎、吉田拓郎、松任谷正隆、坂本龍一、つのだ☆ひろ 、高中正義、小原礼、高橋幸宏、 今井裕、泉谷しげる 他多数
製作:2024年 日本
ザ・フォーククルセダーズ、サディスティック・ミカ・バンドの結成など、日本の音楽界に大きな足跡を残した加藤和彦。フォークルの結成秘話やミカンバンドの貴重映像、ヨーロッパ三部作の制作逸話など多くの友人たちのインタビューで浮かび上がらせたドキュメンタリーです。
加藤和彦、と聞けば私などは真っ先にフォーククルセダーズのことを思い出してしまいます。「帰ってきたヨッパライ」には、それまで歌謡曲くらいしか聴いて来なかった人間としては驚かされたでは済まない衝撃がありました。「イムジン河」や「水虫の唄」「悲しくてやりきれない」などそれとはまた違った衝撃がありました。
そしてサディスティック・ミカ・バンドです。私の好みのサウンドではありませんでしたが、日本にロック・ミュージックを根付かせたことは間違いない事実でしょう。そして、次々と新しいジャンルへの挑戦。留まることを知りませんでした。
このドキュメントはナレーションも一切なく、加藤和彦のインタビューもほとんどなく、関係者達の言葉だけで加藤和彦の音楽性や人間性を浮かび上がらせています。その人達によって彼の音楽的才能は勿論、ファッションや料理の才能も半端ではないことがよくわかりました。稀に見る才人だったのです。
ラスト近くで『あの素晴らしい愛をもう一度』を関係者が歌うシーンがありますが、改めて素晴らしい歌だったなということをしみじみと感じました。
2009年に自殺で亡くなったとの報道には驚きました。鬱病だったようです。ちなみに通称のトノバンはイギリスのシンガーソングライターのドノヴァンから来ています。
それでは今日はこの辺で。