リタ・クーリッジ(Rita Coolidge)は1945年生まれで、アメリカはテネシー州ナッシュビル出身のチェロキー・インディアンの血を引く女性シンガーです。
小さい頃から讃美歌を歌い、ピアノも練習していました。生まれたところがカントリーミュージックの盛んなと場所ということもあって、カントリーやR&Bにも興味を持ち始めました。15歳の時にはフロリダに引っ越し、学校などでも姉のブリシラと歌うようになりました。次に家族はメンフィスに移り住みました。そこで彼女はラジオのスポット・コマーシャルの仕事をはじめ、シングルのレコーディングもしてローカルヒットになったこともありました。
その頃、姉のブリシラがブッカーT.ジョーンズと知り合い、そこからリタも多くのミュージシャンを紹介されました。やがてデラニー&ボニーと知り合いツアーに帯同するようになりました。そのツアーにはレオン・ラッセルも参加しており、彼の紹介でジョー・コッカーのマッド・ドッグス&イングリッシュマンのツアーに参加しました。そこで、後にカーペンターズがヒットさせた「スーパースター」を歌って、ソロシンガーとして認められました。
そしてA&Mと契約しソロデビューを飾るのです。
1971年から1975年までに5枚のソロアルバムと、結婚した夫のクリス・クリストファーソンとのデュオアルバム2枚をリリースしました。
これらのアルバムにはいずれも凄いメンバーが参加しています。それと特徴は選曲の上手さです。才能あるソングライターの曲を多く取り上げています。
そして1977年にアルバム『Anytime...Anywhere』をリリースします。
Side A
1.(Your Love Has Lifted Me) Higher And Higher
2.The Way You Do The Things You Do(あなたは最高)
3.We're All Alone(みんな一人ぼっち)
4.I Feel The Burden (Being Lifted Off My Shoulders)(心の重荷)
5.I Don't Want To Talk About It(もう話したくない)
Side B
1.Words
2.Good Times
3.Who's To Bless And Who's To Blame(神のさだめ)
4.Southern Lady
5.The Hungry Year
参加ミュージシャンは
ジェリー・マギー(Jerry McGee,g)
ディーン・パークス(Dean Parks,g)
マイク・アトレイ(Mike Utley,p,organ,Synthesizer)
ブッカーT.ジョーンズ(Booker T.Jones,p,organ,Synthesizer)
リーランド・スクラ―(Leland Sklar,b)
サミー・クリースン(Sammy Creason,ds)
マイク・ベアード(Mike Baird,ds)
ニック・デ・カロ(Nick DeCaro,strings)
アル・パーキンス(Al Parkins,pedal steel)
キム・カーンズ(Kim Carnes,vo)、クライディ・キング(Clydie King,vo) etc
プロデュースはファーストからリタ・クーリッジを担当しているデヴィッド・アンダーレ(David Anderle)
このアルバムは全米6位になりました。
A-1はゲイリー・ジャクソンのソウルナンバー。名曲です。
A-2はスモーキー・ロビンソンの曲。
A-3はボズ・スキャッグスのヒット曲。リタ・クーリッジでもヒットしました。これも名曲です。
A-4はバーズのジーン・クラークの曲。こういう曲を取り上げるところが心憎い。
A-5はダニー・ウィットンの名作。泣けてきます。
B-1はビージーズのヒット曲。
B-2はサム・クックの曲。
B-3は夫のクリス・クリストファーソンの曲。
B-4はイギリスのシンガーソングライター、マイケル・ヘイゼルウッドの曲。
実に伸びやかな歌唱力でしっとり歌い上げる曲とテンポよく乗りに乗った曲とが合い混じって、よくバランスが取れています。
聴いていてほっとさせてくれる歌手です。
クリス・クリストファーソンとは1980年頃に離婚しています。
その後は日本人と結婚しているようです。
A-1,3,5は忘れられない曲です。
RITA COOLIDGE We're all alone (1977)
Rita Coolidge - I Don't Want To Talk About It
Rita Coolidge 1977 Higher And Higher
それでは今日はこの辺で。