ジェイムス・テイラーに続いては、昔彼の奥方だったカーリー・サイモン(Carly Simon)です。
カーリー・サイモンは1945年にニューヨークで裕福な家庭のもとで生まれました。父親はクラシックのピアニスト、母親は歌手でした。
1964年には姉のルーシーとフォークデュオ、サイモン・シスターズでシングルやアルバムも発表していました。
1971年にはソロとして正式にデビューを飾りました。ファーストアルバム『Carly Simon』から「幸福のノクターン(That's the Way I've Always Heard It Should Be)」がヒットし、グラミー賞の最優秀新人賞を獲得しました。
続いて同年、セカンドアルバム『Anticipation』をリリースします。
フォークからポップスへと進化する過程が垣間見えます。
そして翌年、大ヒット曲を乗せてアルバム『No Secrets』がリリースされます。
この中の「うつろな愛(You're So Vain)」が大ヒットとなりました。これにはミック・ジャガーもバッキングヴォーカルで参加しています。シングル、アルバム共に全米1位を獲得します。相手はミック・ジャガーか、はたまたウォーレン・ビーティか、と諸説ありました。たぶんミック・ジャガーじゃないかと想像します。リンダ・ロンシュタッドもいたんですけどね。
この歌は今でも時々口ずさんでしまいます。
このアルバムにはミック・ジャガーの他、ポール&リンダ・マッカートニー、ニッキー・ホプキンス、ロウエル・ジョージ、ビル・ペイン、ボニー・ブラムレット、ボビー・キーズ、ジム・ゴードン、ジム・ケルトナー、ジェイムス・テイラーなど錚々たるメンバーが参加しています。
1973年にはジェイムス・テイラーと結婚、2児の母となります。
1974年には4枚目のアルバム『Hotcakes』をリリースします。
この中から、シングル「愛のモッキンバード(Mockingbird)」が大ヒットします。これはジェイムス・テイラーが詩を書き、2人でデュエットしています。
ここでもドクター・ジョン、ロビー・ロバートソン、マイケル・ブレッカー、ジム・ケルトナー、ジム・ゴードン、ポール・バクマスター、ビリー・コブハム、ボビー・キーズ、ラス・カンケル、デヴィッド・スピノザ、クラウス・ヴァウマンなどこれまた凄いメンバーが顔を揃えました。
今日紹介するのは、ここまでの4枚からセレクトされたベスト盤です。『Carly Simon's Greatest Hits』です。おそらく日本独自の編集盤だと思われます。1976年の発売です。
Side A
1.You're So Vain(うつろな愛)
2.Haven't Got Time For The Pain(夢のような愛)
3.That's The Way I've Always Heard It Should Be(幸福のノクターン)
4.His Friends Are More Fond of Robin
5.We Have No Secrets
Side B
1.Mockingbird(愛のモッキンバード)
2.Hotcakes
3.The Right Thing To Do(愛する喜び)
4.When You Close Your Eyes(瞳を閉じて)
5.Legend In Your Own Time(悲しい伝説)
6.Anticipation
A-3はアルバム『Carly Simon』から
B-5、6はアルバム『Anticipation』から
A-1、4、5、B-3、4はアルバム『No Secrets』から
A-2、B-1、2はアルバム『Hotcakes』から
の選曲になります。
この当時女性のシンガーソングライターと言うとどちらかというとちょっと暗めな内省的なシンガーが多かった中で、カーリー・サイモンは徐々にポップな曲が多くなり、明るいイメージになっていきました。
その後も続々とヒットを飛ばし、19989年には映画「ワーキングガール」の主題歌「ステップ・バイ・ステップ(Let the River Run)」でアカデミー賞歌曲賞を受賞しています。
私はベスト盤はあまり買わないほうなのですが、このようにヒット曲が多い歌手については、手っ取り早くヒット曲が聴けるということでベスト盤を買っています。
この後もカーリー・サイモンは買っていますが、私が好きなのはこの頃のカーリー・サイモンです。
1983年にはジェイムス・テイラーと離婚しています。現在72歳。
それでは今日はこの辺で。