『シェルブールの雨傘』に導かれて知ったヤン・ラングレン(Jan Lundgren)です。
ヤン・ラングレンは1966年生まれのスウェーデンのジャズピアニストです。『シェルブールの雨傘』を探していて知ったジャズマンです。
その彼が、日本のレーベル、マシュマロレコードから2004年にリリースしたアルバムが『Les Parapluies de Cherbourg』です。日本盤のタイトルは『ジャズ・イン・シネマ 第1集 シェルブールの雨傘』です。
01.Under Paris Sky(パリの空の下)
02.Boy On A Dolphin(イルカに乗った少年)
03.Singin' In The Rain(雨に唄えば)
04.Theme from Head Light(ヘッドライトのテーマ)
05.I Will Wait For You(シェルブールの雨傘)
06. Autumn Leaves(枯葉)
07. Cabin In The Sky(キャビン・イン・ザ・スカイ)
08. Laura (ローラ)
09. No Problem(危険な関係)
10. Love Is A Many Splendid Things(慕情)
メンバーはデビュー当時からのトリオ・メンバーです。
ヤン・ラングレン(Jan Lundgren,p)
イエスパー・ルンゴー(Jesper Lundgaard,b)
アレックス・リール(Alex Riel,ds)
プロデュースは上不三雄です。
録音は2003年、コペンハーゲンのスタジオです。
おなじみの曲が並びます。このあたりは日本のレーベルからのリリースということでしょう。
01はシャンソンの名曲。ミシェル・ルグランンも演奏していました。
02は1957年、アラン・ラッド、ソフィア・ローレンの映画『島の女』の主題歌。切ないメロディーです。
03は1952年の映画『雨に唄えば』の主題歌。ジーン・ケリーで有名過ぎる曲です。
04はジャン・ギャバン主演の1955年の『ヘッドライト』のテーマ曲。アンリ・ヴェルヌイユ監督でした。
05が『シェルブールの雨傘』。比較的アップテンポになっています。ヤンの飛び跳ねるようなピアノが印象的です。
06はおなじみ『枯葉』です。1946年にイブ・モンタンが映画『夜の門』で歌い世に出ました。ジャズではキャノンボール・アダレイが『Somethin' Else』で取り上げて有名になりました。私はウィントン・ケリーも好きでした。ここではテーマに続き書くソロが入りテーマに戻るオーソドックスなアレンジになっています。
07は1943年の同名の映画からですが、映画のテーマ曲だとは知りませんでした。ジャズでは比較的よく取り上げられている曲です。
08は1944年の映画『ローラ殺人事件』の主題歌だそうです。静かなバラードです。
09は1960年のロジェ・バディムの『危険な関係』のテーマ。デューク・ジョーダンの作曲です。この曲は大好きな曲です。
10は1955年の映画『慕情』からです。この曲も多くのミュージシャンにカバーされたスタンダードです。
こうしてみると映画音楽とはいえ、随分古い映画音楽を取り上げています。聞くところによると、ヤン・ラングレンは古いポピュラー音楽、中でも映画音楽に造詣が深く、埋もれた曲を掘り出してアレンジし、レパートリーに組み込んでいるようです。
映画音楽をジャズで聴く、これもなかなかいいもんです。
Under Paris Skies / Jan Lundgren / Les Parapluies De Cherbourg
Jan Lundgren Trio (Jesper Lundgaard & Alex Riel) - Boy On A Dolphin (2004)
Autumn Leaves - Jan Lundgren Trio
それでは今日はこの辺で。