Flying Skynyrdのブログ

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ブルースロックの名手たち 60年~70年代編 ②

今回はブルースロックの第2弾として、イギリスの3大ブルースバンドを取り上げます。

フリートウッド・マックFleetwood Mac)、サヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)、チッキン・シャック(Chicken Shack)です。この3つのグループはメンバーが互いに入り乱れ(特にサヴォイ・ブラウンとチッキン・シャック)複雑な関係になってます。また、そこが面白いところでもあるのですが。

 

Fleetwood Mac

当初のメンバーは前回紹介しましたブルース・ブレーカーズに在籍していた、ピーター・グリーン(g)、ミック・フリートウッド(ds)、ジョン・マクヴィ(b)それにジェレミー・スペンサー(g)の4人でした。その後ダニー・カーワンを加え最初の黄金期を迎えます。ファーストアルバム『Fleetwood Mac』のグループ名が "Peter Green's Fleetwood Mac"となっているようにマックはピーター・グリーンのグループでしたがジェレーミー・スペンサーも負けず劣らず頑張っていました。2ndアルバムは『Mr.Wonderful』。これにはあとから紹介するチッキン・シャックのメンバーで後にジョン・マクヴィと結婚するクリスティン・パーフェクトが参加しています。

 

そしてダニー・カーワンがメンバーに加わって3rdアルバム『English Rose(英吉利の薔薇)』が発表されます。当時としては珍しいトリプル・リードギターです。この中には後にサンタナで大ヒットする「Black Magic Woman(ブラック・マジック・ウーマン)」やシングル・ヒットとなる「Albatross(アルバトロス)」などが含まれています。最初の黄金期でした。私のお気に入りは何といってもダニー・カーワンの「Something Inside Of Me(恋のモヤモヤ)」です。けだるいボーカルとギターが何とも言えません。

Mr Wonderful

 

 

この後、4thアルバム『Then Play On』を出してピーターが体調不良で突如脱退、実質上これが最後のブルースアルバムとなります。このあと先ほどのクリスティン・パーフェクトが結婚してクリスティン・マクヴィとして正式加入したり、ジェレミー・スペンサー、ダニーカーワンの脱退によりブルース色は完全に薄れていきます。そしてボブ・ウェルチの加入によってよりポップ色の強い音楽を目指します。さらにウェルチに代わりリンジー・バッキンガムスティーヴィー・ニックスが加わって発表された『Fleetwood Mac(ファンタスティック・マック)』続いて『Rumours(噂)』が大ヒットとなりグラミー賞なども獲得しました。その後もメンバー交代を繰り返しながら現在も活動中です。一時期私の大好きなデイブ・メイソン(Dave Mason)もメンバーに加わっていました。私自身はピーター、ジェレミー、ダニーが去った後のマックにはあまり食指は動きませんでした。

RUMOURS

RUMOURS

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当時日本では本国でのベストアルバム『Pious Bird Of God Omen(聖なる鳥)』がファーストアルバムと『Pious Bird Of God Omen(聖なる鳥)』を混ぜ合わせた変則形で発売されました。まだまだ日本での知名度が全然低かったという証拠でしょう。当時の日本版は貴重じゃないでしょうか。

 

 

 

Savoy Brown

このグループはキム・シモンズ(Kim Simmons)が1965年の結成以来、現在まで一貫してリーダーを務めてきた、いわばワンマンバンドです。メンバーは変遷が激しすぎて書ききれません。最初のグループ名が "Savoy Brown Blues Band"というくらいブルース一辺倒です。

私も数年前まで追いかけていましたが、さすがにこのところ息切れです。彼の不屈の精神には頭が下がります。

特に気に入っているアルバムは

 

Blue Matter

Blue Matter

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Raw Sienna

Raw Sienna

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Street Corner Talking

Street Corner Talking

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『Blue Matter』(1969年)『Raw Sienna』(1970年)『Street Corner Talking』(1971年)あたりでしょうか。やはり初期の作品になってしまいます。

ちなみに1974年の『Boogie Brothes』にはチッキン・シャックのStan Webbとギターの名手Miller Andersonが加わりトリプル・ギターとなりました。この1枚だけですが。

この他に、チッキン・シャックのメンバーでのちにUFOに参加するPaul Raymondなども在籍していました。

もう一度頑張って追っかけてみようかな。

 

Boogie Brothers

Boogie Brothers

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Chicken Shack

このグループはサヴォイ・ブラウン同様、スタン・ウェブのワンマンバンドです。

スタン・ウェブはフレディ・キングなどに影響されたブルース・ギタリストで上の2つのグループ同様、マイク・ヴァーノンに見いだされ彼の設立したBlue Hrizonレーベルからアルバムを発表しました。1974年に『Goodbye(グッドバイ・チッキン・シャック)』で一旦活動を休止し、スタン・ウェブはサヴォイ・ブラウンにも参加しますが、その後再び活動を再開しチッキン・シャック名義やスタン・ウェブのソロ名義、また"Stan Webb's Chiken Shack"としてもアルバム発表を続けています。これもサヴォイ・ブラウン同様数年前まで追いかけていましたが息切れしました。頑張ります。

前に書きましたようにクリスティン・パーフェクトも在籍していました。

 

 

CD Chicken Shack/Accept

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これら初期の3作はブルースそのものです。

5作目の『Imagnation Lady』あたりからハードロックという感じになってきます

 

GOODBYE

GOODBYE

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以上、誠に簡単でしたがブリティッシュ・ブルースロック3大バンドでした。

 

第3弾は誰にしようか考えます。