1年程前に紹介したフィリップ・セイス(Philip Sayce)のセカンドアルバム『ピース・マシーン(Peace Machine)』を入手しました。
以前紹介したのがサードアルバムですので、その前のアルバムということになります。
01.One Foot In The Grave
02.Save Me From Myself
03.Slipaway
04.Powerful Thing
05.Angels Live Inside
06.Dream Away
07.Sweet Misery
08.Blood On Your Hands
09.Cinnamon Girl
10.Over My Head
11.Alchemy(Instrumental)
12.All I Want
13.Morning Star
14.Peace Machine
メンバーは
フィリップ・セイス(Philip Sayce,g,vo)
マーク・ブラウン(Mark Browwne,b)
ケニー・アロノフ(Kenny Aronoff,ds)
フレッド・マンデル(Fred Mandell,key)
プロデュースはフィリップ・セイスとマイケル・ニールセン(Michael Nielsen)です。
09のニール・ヤングの曲以外は全てフィリップ・セイス単独か共作です。
サードアルバムの『Silver Wheel of Stars』はゴリゴリのハードロックにバラードを若干混ぜた感じと書きましたが、このセカンドアルバムはもう少しブルース色が濃いアルバムになっています。
出だしの2曲ほどはギター弾きまくりのハードロックですが、03はスローブルースです。このあたりはサードでは聴かれなかった曲です。
06はスローバラード。ジミヘンを思わせます。
09はニール・ヤングの「シナモン・ガール」。選曲の意図が分かりません。
10はアコギ1本で始まって、次第に盛り上がるドラマチックなロックナンバー。
11はマイナーブルースのインストナンバー。こんな曲もやるんですか、って感じ。
12はハードロックナンバー。ギター弾き倒し。
13はファンキーなブルースナンバー。
14はアルバムタイトル曲。再びスローブルース。
フィリップ・セイスのギターはジミ・ヘンドリックスとスティーヴィー・レイ・ヴォーンに影響されたと言われていますが、まさにその通りで、そこにロビン・トロワーまで加わったような感じです。
一番最初にのめり込んだのはダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーだったそうです。そのマーク・ノップラーをサポートに従えたクラプトンのコンサートで「クロスロード」を聴いて人生が変わったと言っています。
両親がロック好きで、家にはビートルズ、ボブ・ディラン、ライ・クーダー、クラプトンなどロックからブルースまで多くのレコードが揃っており、幼いころからそれらを片っ端から聴いていたようです。
中でもジミヘンとスティーヴィー・レイ・ヴォーンには相当な影響を受けたのでしょう。スティーヴィー・レイ・ヴォーンが他界したのがきっかけでプロになる決心をしたようです。
1996年頃に盲目のブルース・ギタリスト、ジェフ・ヒーリーと知り合いレコーディングに参加。その後メリッサ・エスリッジのギタリストとして名を馳せるようになりました。
そしてソロアルバムをこれまでに8枚ほど出しているのでしょうか。最近のアルバムは聴いていませんが、2枚を聴いた限りでは、まるで洪水のようにギター弾きまくりですが、ヴォーカルはちょっと弱いような気がして物足りません。
いずれにしてもこの2作では、ブルースフィーリングが強い本作が個人的には好きです。しかも71分に及ぶ大作で、聴きごたえがあります。
1976年生まれですから現在41歳。脂が乗りきっています。
Philip Sayce - Peace Machine - 02 - Save Me From Myself
Philip Sayce - Peace Machine - 03 - Slipaway
Philip Sayce - Alchemy - Live Music by the Bay 2016
それでは今日はこの辺で。