ジェス・ローデン(Jess Roden)はブリティッシュロック界きってのシンガー兼ギタリストです。フランキー・ミラーやロバート・パーマーとも並び称されるほどですの逸材です。ブルーアイドソウルの代表選手です。
彼は1947年にイングランドで生まれました。彼が最初に所属したのは The Shakedown Soundsというバンドでした。その後、1967年に新たなリードヴォーカルとしてアラン・ボウン・セット(The Alan Bown Set)に加入します。
1970年にはこのバンドを脱退します。後任はロバート・パーマーでした。そして自らのバンド、ブロンコ(Bronco)を結成します。そこで2枚のアルバムを発表しますが、バンドを去ります。
その後、モット・ザ・フープルやキーフ・ハートレー、トラフィック、フリー、ポール・コゾフのバック・ストリート・クローラーなどのレコーディングに参加し、ツアーも共にしました。
さらにドアーズ解散後のロビー・クリューガーとジョン・デンスモアが始めたバンド、バッツ・バンド(The Butts Band)に参加したりして、アイランドとの契約も成って、1974年にファーストアルバム『Jess Roden』をリリースします。
トラフィックのリ・バップやフリーのラビット、サイモン・カークなどアイランドの仲間が参加しています。プロデュースはアラン・トゥーサンとクリス・ブラックウェルでした。
1976年にはジェス・ローデン・バンドを結成し2枚のアルバム『You Can Keep Your Hat on』『Play It Dirty Play It Class』をリリースします。
そして1977年にバンドの1976年のライブ音源をレコード化した『Blowin'』がリリースされます。
Side A
1.The Ballad Of Big Sally
2.In A Circle
3.Desperado
Side B
1.Me And Crystal Eye
2.Blowin'
3.Jump Mama
4.Blowin'(Reprise)
バンドメンバーは
ジェス・ローデン(Jess Roden,vo)
ジョン・コートライト(John Cartwright,b)
ピーター・ハント(Peter Hunt,ds)
(Steve Webb,g,vo)
ブルース・ロバーツ(Bruce Roberts,g,vo)
ビリー・リヴセイ(Billy Livsey,key,vo)
クリス・ゴワー(Chris Gower,torombone,perc)
ロニー・テイラー(Ronnie Taylor,sax,perc)
プロデュースはジェス・ローデンです。
A-1、2はファンキーなR&B、 ソウルナンバーです。A-1はメンバーのジョン・コートライトとブルース・ロバーツの共作。A-2はジョン・コートライトとスティーヴ・ウェブの共作になります。
A-3はイーグルスの名曲です。ジャジーなサックスの前奏のあと、ジェス・ローデンのヴォーカルが始まります。少ししゃがれた声でしみじみと歌い上げます。
B-1はファンク。ジェス・ローデン作。
B-2はジェス・ローデンとジョン・コートライトとの共作。メロウなナンバー。ジェス・ローデンもここではしなやかに色っぽい。
B-3はジェス・ローデン作。一転スピーディーなファンクナンバー。コンサートは最高潮に盛り上がります。
このライブ盤は絶品です。ジェス・ローデンとバンドの一体感が素晴らしいです。ホーンセクションもたっぷりで、アメリカ南部を思わせます。
これをもってジェス・ローデン・バンドは解散です。
1977年、1980年には再びソロ名義で『The Player Not the Game』『Stonechaser』をそれぞれリリースします。
その後、サンディー・デニーやツトム・ヤマシタのレコーディングに参加するも1980年以降は音楽活動を休止して、グラフィックデザイナーとして活動しているようです。
1995年にはJess Roden & the Humansなるバンドを結成しアルバムも出しているようですがよくわかりません。
ソウルフルでファンキーなヴォーカリストでしたが、もう少しアルバムを残して欲しかったような気がします。
* Jess Roden ** 'Blowin' ** 1976/ audio/ live
The Jess Roden Band - In a circle
それでは今日はこの辺で。