ラズベリーズ(Raspberries)は1970年代の初め頃に、ビートルズ、ビーチボーイズの再来といわれた、ポップ色豊かなバンドでした。
ラズベリーズは1960年代後半に地元のオハイオ州クリーブランドの人気ガレージバンドThe Choirにいたウォーリー・ブライソン(Wally Bryson,g,vo)とジム・ボンファンティ(Jim Bonfanti,ds)、ジョン・アレクシック(John Alleksic,b)の3人がサイラス・エリー(Cyrus Erie)にいたソングライターのエリック・カルメン(Eric Carmen,vo,g,b,p)と合流して、1970年に結成されました。
しかし、その後ジョン・アレクシックがバンドを去った為、代わりにこれまたThe Choirのデイヴ・スモーリー(Dave Smalley,g,vo,b)が加入しました。
こうしてキャピトルとの契約も成立し、1972年にデビューを飾りました。
デビューアルバム『Raspberries』からの「Go All The Way」がいきなり全米5位の大ヒットとなりアルバムも51位を記録しました。
同年のセカンドアルバム『明日を生きよう(Fresh)』からも「I Wanna Be With You」が16位、アルバムも36位になりました。
1973年、1974年にそれぞれ『Side 3』『Starting Over』をリリースしますが今一つヒットせず解散に至りました。
なお、『Side 3』の後にジム・ボンファンティとデイヴ・スモーリーが脱退し、代わりにスコット・マッカール(Scott McCarl,b)とサイラス・エリーのマイケル・マクブライド(Michael McBride,ds)が加入しました。
解散後の1976年にラズベリーズのベスト盤が発売されました。これはラズベリーズのヒット曲が揃った質の高いベスト盤になりました。
『Raspberries'Best Featuaring Eric Carmen』
Side A
1.Go All The Way
2.Tonight
3.Ecstacy(君に首ったけ)
4.I Wanna Be With You(明日を生きよう)
5.I Can Remember
Side B
1.Overnight Sensation
2.Let's Pretend
3.Drivin' Around
4.Starting Over
5.Don't Want To Say Goodbye(さよならは言わないで)
A-1,5,B-5はファーストから。
A-4,B-2,3はセカンドから。
A-2,3はサードから。
B-1,4は4枚目から。
A-2は5枚目のシングル。最高69位。
A-3はサードからのシングルカット。
A-4は3枚目のシングルで16位を記録。ラズベリーズが初期のビートルズに似ていると言われたころです。
A-5はエリック・カルメンの得意とする叙情的な曲。
B-1はシングル18位まで上りました。
B-2はシングル35位。
B-3はエリック・カルメンとデイヴ・スモーリーの共作。8枚目のシングル。ビーチボーイズを連想させます。
B-4はストリングス入り。4枚目のアルバムでだいぶ音楽性が変わって来ました。
B-5はエリック・カルメンとウォーリー・ブライソンの共作。シングル86位。しっとりとした曲。
メンバーのエリック・カルメンは解散後ソロに転向、「オール・バイ・マイセルフ」の大ヒットで知られるようになりました。
たった4年という短い期間でしたが、ポップロック界を一時期賑わしたバンドでした。
Raspberries Go All The Way Mike Douglas Show 1974
Raspberries - I Wanna Be With You
The Raspberries - Don´t want to say goodbye - 1972
Raspberries, "Overnight Sensation (Hit Record)"
それでは今日はこの辺で。