今日の「この人の、この1枚」は引き続きサヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)です。彼らの7枚目のアルバム『ストリート・コーナー・トーキング(Street Corner Talking)』です。
前作のリリース後、ロンサム・デイヴ、ロジャー・アール、トニー・スティーヴンスの3人がフォガット(Foghat)結成のためにバンドを去りました。
この原因はバンドがロック化することを嫌ったキム・シモンズと他のメンバーとの間の意見の食い違いだといわれています。
キム・シモンズは同じくブルティッシュ・ブルース・ロックの3大バンドと言われているチッキン・シャック(Chicken Shack)からポール・レイモンド(Paul Raymond ,key, g, vo)と、ブラドウィン・ピグ(Blodwyn Pig)のアンディ・パイル、ロン・バーグを加入させ、アメリカ公演を行いました。
しかしその後、アンディとロンの代わりに、やはりチッキン・シャックからアンディ・シルヴェスター(Andy Silvester ,b)、デイヴ・ビドウェル(Dave Bidwell ,ds)を加入させ、さらにヴォーカルでデイヴ・ウォーカー(Dave Walker ,vo)を迎え入れました。第2期黄金時代の幕開けです。
チッキン・シャックについてはいずれ書く予定ですが、この時期チッキン・シャックはブルー・ホライズンから契約を解除されイギリス・デッカ・レコードに移籍することになりました。それをきっかけにメンバーの3人はサヴォイ・ブラウンへの移籍を決めたのです。チッキン・シャックはスタン・ウェブ(Stan Webb)の元、新たなメンバーで活動を再開しました。
そして1971年にサヴォイ・ブラウンの7枚目のアルバム『ストリート・コーナー・トーキング(Street Corner Talking)』がリリースされました。
Side one
1.Tell Mama
2.Let It Rock
3.I Can't Get Next To You
4.Time Does Tell
Side two
1.Street Corner Talking
2.All I Can Do
3.Wang Dang Doodle
メンバーは
デイヴ・ウォーカー(Dave Walker ,vo)
キム・シモンズ(Kim Simmonds ,g)
ポール・レイモンド(Paul Raymond ,key, g, vo)
アンディ・シルヴェスター(Andy Silvester ,b)
デイヴ・ビドウェル(Dave Bidwell ,ds)
プロデュースはニール・スレイヴン(Neil Slaven)です。
A1、A2はキム・シモンズとポール・レイモンド。
A3はテンプテーションズのヒット曲。
A4、B1はキム・シモンズ。
B3はウィリー・ディクソン。
A1からいかにもサヴォイ・ブラウンで嬉しくなります。B面もブルース色たっぷりで聴きものです。
頑なにブルースを基本としたロックをやり続けるサヴォイ・ブラウンに拍手を送ったものでした。
このアルバムはビルボードの75位になりました。
翌年8枚目のアルバムをリリースします。それは次回ということで。
Street Corner Talking - Savoy Brown
Savoy Brown - Wang Dang Doodle (with lyrics)
それでは今日はこの辺で。