ラビリンス(Labyrinth)はラプソディ(後にラプソディ・オブ・ファイアー)と並んでイタリアを代表するメロディック・スピード・メタルの代表バンドです。
ラビリンスの結成は1991年で、当時は『VISION』というバンド名でした。デビュー時のメンバーは入れ替わりがあった後
オラフ・トーセン(Olaf Thorsen,g)
ジョー・テリー(Joe Terry,vo)
アンダース・レイン(Anders Rain,g)
クリス・ブリーズ(Chris Breeze,b)
ケン・テイラー(Ken Taylor,key)
フランク・アンディヴァ―(Frank Andiver,ds)
になりました。
そして1996年にデビューアルバム『No Limits』がリリースされました。
ここでのヴォーカル、ジョー・テリーは後にライバル、ラプソディーに加入するファビオ・リオーネの変名です。
そして1998年に傑作の呼び声高い『Return To Heaven Denied』がリリースされます。
ヴォーカルがロブ・タイラント(Rob Tyrant,vo)に替わります。さらにキーボードがアンドリュー・マクパウルス(Andrew McPauls,key)、ドラムがマティア・スタンチョーユ(Mattia Stancioiu,ds)に替わります。
ヴォーカルのロブ・タイラントは前任者に引けを取らないしなやかなヴォーカルで聴きやすいです。
そして2000年にサードアルバム『Sons Of Thunder』がリリースされます。
01.Chapter 1
02.Kathryn
03.Sons Of Thunder
04.Elegy
06.Touch The Rainbow
07.Rage Of The King
08.Save Me
09.Love
10.I Feel You
11.Miles Away *
12.Ti Sento *
* 日本盤ボーナストラック
プロデュースはニール・カーノン(Neil Kernon)です。
このアルバム、なぜかあまり評判が芳しくありません。理由はおそらくプログレが入ってきたからじゃないかと思います。私もそれは認めますが、それ以上にパワーとスピードでカバーしていると思います。もちろんメロディアスな曲も聴きごたえ十分です。一応コンセプトアルバムになっています。
私などはイタリアというとどうしてもゴシックとか様式美とかが先に思い浮かんでしまいますが、70年代からプログレッシヴ・ロックの盛んな国でした。そういうところからすると、このような傾向が出てくるのはやむを得ないかもしれません。
ここでバンドの創始者であり中心人物であるオラフ・トーセンはかつてのラビリンスの盟友であるファビオ・リオーネと『Vision Divine』なるプロジェクトを立ち上げ、アルバム『Vision Divine』まで発表していましたが、ラビリンスの『Sons Of Thunder』リリース後にこのプロジェクトに専念するということでラビリンスを脱退してしまいます。
残ったメンバーは2003年に4作目『Labyrinth』をリリースします。
セルフタイトルで、しかもメンバーの名前は本名に戻しているようです。かなりな意気込みが感じられます。
1曲目からの疾走感は初心に戻ったなという印象を受けます。オラフ・トーセンの不在は感じられません。逆にギター1本の方がいいのかもしれません。但し、プログレ感強まったことも確かです。
なお、本名はこのようになります。
Roberto Tiranti (vo)
Cristiano Bertocchi (ds)
Mat Stancioiu (b)
Andrea Cantarelli (g)
Andrea De Paoli (key)
2005年には5作目『Freeman』をリリースします。
ギターに ピエール・ゴネーラ(Pier Gonella,g)を加入させます。
2007年には『6 Days To Nowhere』を、そして2009年にはオラフ・トーセンが復帰して、2010年に『Return To Heaven Denied Pt.2』をそれぞれリリースします。
残念ながら未購入です。
イタリアのパワーメタル、いいですね。
Save me - Labyrinth (Sons of Thunder version)
Labyrinth - Sons Of Thunder - Miles Away
Love - Labyrinth (Sons of Thunder)
それでは今日はこの辺で。