Flying Skynyrdのブログ

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幻のブリティッシュ・フォーク『トゥリーズ(Trees)』

1969年に結成され、1970年に2枚のアルバムを残して消えていったトゥリーズ(Trees)です。

 

彼らは短いキャリアながらいまだに語り継がれています。それはその音楽性もさることながら、イギリスのデザイングループであるヒプノシスが手掛けたジャケットが評判になったということも大きな要因かもしれません。

 

トゥリーズは1969年にロンドンで結成されました。

メンバーは

バイアス・ボシェル(Bias Boshell,vo,b,g)

バリー・クラーク(Barry Clarke,g)

デヴィッド・コスタ(David Costa,g)

アンウィン・ブラウン(Unwin Brown,ds)

セリア・ハンフリス(Celia Humphris,vo)

です。

 

CBSと契約した彼らは早速ファーストアルバム『The Garden of Jane Delawney』を1970年にリリースします。

 

トラディショナルが過半数を占めるこのアルバムは、当時のブリティッシュ・フォーク界の人気者、フェアポート・コンベンションと比較されました。片やサンディ・デニーという稀有な女性ヴォーカリストを擁するバンドと、トゥリーズのほうもセリア・ハンフリスというサンディよりも透きとおったハイトーンの声の持ち主を擁していました。

トゥリーズはトラディショナルなフォークをサイケデリックに料理しているところが特徴です。そして長い曲が多く、そのミステリアスなところが魅力となりました。

 

そしてすぐさま、セカンドアルバム『On the Shore』がリリースされました。

そしてこのジャケットが評判を呼びました。ピンクフロイドを含む多くのプログレッシヴ・バンドのジャケットを手掛けたデザイン・グループ、ヒプノシスの作品です。ジャケ買いした人も多いのではないでしょうか。

このアルバムもトラディショナルが半数を占めます。ファーストよりもややロック色が強くなり、プログレッシヴ・フォークといった感じになっています。

 

トゥリーズは1971年に解散しました。1972年にはセリアとバリーがメンバーを集めて再結成しましたが、間もなく消えました。

 

ジャケット共に未だに語り継がれる不思議なバンドです。

 


Trees - The Garden of Jane Delawney


Trees - Murdoch


Trees - Fool


Trees - Sally Free and Easy

 

それでは今日はこの辺で。