今日の「この人の、この1枚」はジミー・クリフ(Jimmy Cliff)の『イン・コンサート(In Concert The Best of)』です。
ジミー・クリフがボブ・マーリーやピーター・トッシュと並んでレゲエをメジャーな音楽ジャンルに押し上げたのは疑う余地のないところでしょう。
日本でもようやくレゲエという音楽が一般的に認識され始めたのは何度も書いていますが、エリック・クラプトンが取り上げたボブ・マーリーの「アイ・ショット・ザ・シェリフ(I Shot the Sheriff)」によるところが大きいと思います。
そのずっと以前からジミー・クリフは活動しています。デビューはなんと1962年です。「ワンダフルワールド、ビューティフルピープル」や「ベトナム」といったヒット曲を出します。そしてなんといっても、彼の名前を世界中に知らしめたのは映画『ザ・ハーダー・ゼイ・カム』でしょう。
監督:ペリー・ヘンゼル
主演:ジミー・クリフ
音楽:ジミー・クリフ
製作:1972年 ジャマイカ
ジャマイカの若者たちの不満と、ジャマイカ社会の現実を世界に知らしめました。残念ながら日本での公開はずっと後になってからでした。
長年、日本ではジミー・クリフのアルバムは発売されてきませんでした。おそらくこのライヴ・アルバムが日本での最初のアルバムになったのではなかったかと記憶しています。それまでに10枚以上のアルバムをリリースしていました。
Side A
1.You Can Get It If You Really Want
2.Vietnam
3.Fountain Of Life
4.Many Rivers To Cross
5.Wonderful World, Beautiful People
Side B
1.Under The Sun, Moon And Stars
2.Wild World
3.Sitting In Limbo
4.Struggling Man 4
5.The Harder They Come
メンバーは
Bass – Earl "Baga" Walker*
Drums – Carleton "Santa" Davies*
Keyboards – Ernest "Sterling" Mc Cleod*
Lead Guitar – Ernest Ranglin
Percussion – Uzziah "Sticky" Thompson
Rhythm Guitar – Noel "Diggles" Bailey
Vocals, Percussion – Joseph "Joe" Higgs
プロデュースは
Andrew Loog Oldham, Jimmy Cliff
「ベスト・オブ」と名がつく通りまさにベストです。
オープニングは日本語タイトルが「叩けよ、さらば開かれん」となっているとおり「死ぬ気になれば何でもできるさ」と励まされる曲です。
さらにA2の「ベトナム」は完全なるプロテストソングです。
A4はヒットした美しい曲。これも有名です。
B3はジミーの代名詞のような曲。
そしてラストは「ハーダー・ゼイ・カム」です。
あっという間のエンディングです。
ボブ・マーリーの「ライヴ」と並んで、レゲエ・ライヴの最高峰でしょう。
現在72歳。まだまだ現役バリバリです。
Jimmy Cliff "Many Rivers to Cross"
Jimmy Cliff - Under the sun, moon and stars (Live)
Jimmy Cliff - The Harder They Come
それでは今日はこの辺で。