今日の「聴き比べ」は『「いちご白書」をもう一度』です。
1975年のバンバンのヒット曲。曲は松任谷由実(当時の荒井由実)です。
この曲を最初に聴いた時には腹が立ってしまいました。まだまだ『革命』を夢想していた時に、まるで敗北を認めるような歌を歌うなんて許せない、なんて思ったのでした。確かに1975年と言えば学生運動も下火になってきていました。就職も考えなければいけないかな、などと弱気な考えも顔をもたげていました。そんな時にこの歌には無性に腹が立ったのです。でも現実は歌の通りの人生となってしまいました。したがってこの歌を聴けるようになったのはずいぶん時間が経ってからでした。
「就職が決まって、髪を切ってきたとき」。私もかなり遅ればせながら、少しだけ髪を切りました。屈辱でした。
映画『いちご白書』は何度も観ました。
いちご白書をもう一度
作詞:荒井由実
作曲:荒井由実
いつか君と行った映画がまた来る
授業を抜け出して二人で出かけた
哀しい場面では涙ぐんでた
素直な横顔が今も恋しい
雨に破れかけた街角のポスターに
過ぎ去った昔が鮮やかによみがえる
君もみるだろうか「いちご白書」を
二人だけのメモリィー どこかでもう一度
僕は無精ヒゲと髪をのばして
学生集会へも時々出かけた
就職が決って髪を切ってきた時
もう若くないさと 君に言い訳したね
君もみるだろうか「いちご白書」を
二人だけのメモリィー どこかでもう一度
二人だけのメモリィー どこかでもう一度
オリジナル版がありません。
この曲もたくさんの人がカバーしました。
まずはセルフカバーから。松任谷由実。
石川ひとみがカバーしています。彼女はユーミンの「まちぶせ」がヒットしました。
MI-KEはこの曲も歌っています。アルバム『忘れじのフォーク・白い2白いサンゴ礁』から。
なんと、天地真理ちゃんも歌ってます。驚きです。
意外なところではクール・ファイブです。
「いちご白書をもう一度」内山田 洋とクール・ファイブ 唄 前川 清
まだまだありますが、この辺で締めます。坂本冬美です。
それでは今日はこの辺で。