Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

聴き比べ BOROの『大阪で生まれた女』

今日の「聴き比べ」はBORO『大阪で生まれた女』です。

この曲は私自身、ショーケンこと萩原健一が歌ったのを先に聴いていたような記憶がありますが、定かではありません。

ショーケン盤が1979年5月、BORO盤は8月ですからショーケンを先に聴いたというのも頷けるところです。

曲はBOROの作詞・作曲です。この曲はなんと18番まであるのです。シングル盤では3コーラスですが、後に34分のフル・バージョン盤も発売されました。シングル盤は4番、6番、16番が使われています。

若い男と女の切ない青春時代です。

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大阪で生まれた女

作詞・作曲:BORO

 

放課後のグランドで 待ち合わせて帰る

二人を西陽がつつんでいる

徒手帳の中の写真が

愛を教えていた

大阪の風をうけて歩いた

まだなにも知らなかった

大阪は二人にとって大きすぎて

怯えるようにながめていた

放課後のグランドで待ち合わせて帰る

風にほこりが笑ってた

 

ある日 母が眠った朝

ただとまどっていた二人

すべてがその日から変わりはじめ

男は夢にむかいはじめた

大阪の街を二人で歩き

少し大人を演じていた

大阪の街は二人を見ていた

小さな恋人達を見ていた

ある日 母が眠った朝

小さな男が歩き出した

 

卒業をむかえた 3月のある日

二人はもっと愛しはじめ

この愛のくずれることだけが

とても怖かった

大阪でぎこちなく生きていても

夢を見れないと思ってた

大阪を出ることでそれに変わる

夢を手にいれようと思った

卒業をむかえた3月のある日

愛はより深くなった

 

踊り疲れた ディスコの帰り

これで青春も終わりかなとつぶやいて

あなたの肩をながめながら

やせたなと思ったら泣けてきた

大阪で生まれた女やさかい

大阪の街 よう捨てん

大阪で生まれた女やさかい

東京へはようついていかん

踊り疲れたディスコの帰り

電信柱にしみついた夜

 

男は夢に 立ちむかうけれど

女はまもるものがある

男は壁をのりこえるけれど

女は愛をさがした

大阪で生まれた女やさかい

この街をまもりたい

大阪で生まれた女やさかい

この街で何かをさがしてた

男は夢に立ちむかうけれど

女はまもる愛をみた

 

たどり着いたら 一人の部屋

裸電球をつけたげど 又消して

あなたの顔を思い出しながら

終わりかなと思ったら泣けてきた

大阪で生まれた女やけど

大阪の街を出よう

大阪で生まれた女やけど

あなたについて行こうと決めた

たどり着いたら一人の部屋

青春に心をふるわせた部屋

 

ひかり32号に乗って 東京へと

涙がとめどなく流れつづけた

街をすてることの涙と

止める言葉をふりきる涙

大阪の街をふりかえると

そこにも夢はあった

大阪の街をふりかえると

そこにも愛は確かにあった

ひかり32号に乗って東京へと

二人きりの夢を持って……

 

立教大学の近くの小さな部屋

それが二人の愛のかたまり

夢を追いつづける二人は

現実のすべてを見た

大阪で生まれた女やさかい

負けられへんと思った

大阪で生まれた女やさかい

がんばらなあかんと言いつづけた

立教大学の近くの小さな部屋

何もないけど輝いていた

 

学生達でにぎわうこの街に

似合いもしない二人のくらし

求人広告を目でおいながら

なんとかなるよとつぶやいた

大阪で生まれた女やもん

夢をもたんとよう生きていかん

大阪で生まれた女やもん

負けられへんそれが口ぐせ

学生達でにぎわうこの街に

今夜小雨の空の色

 

10

今日 西口のロータリーでのもめごと

警官が学生を追いかけてた

生きることに必死の二人には

馬鹿げたことだと思えた

大阪で生まれた女にとって

夕焼け色のビルは喜び

大阪で生まれた女にとって

明日を感じる何かがほしい

今日 西口 ロータリーでのもめごと

テール・ランプに揺れる人影

 

11

あつい日々を生きてた二人

夢は現実にくずれ去ろうとする

苦しみの中で二人の愛だけが

ただ一つの本当のこと

大阪で生まれた女にとって

喜びはどこにあるのだろう

大阪で生まれた女にとって

悲しみはどこにあるのだろう

あつい日々を生きてた二人

愛しか信じるものはなかった

 

12

ゆうべ二人の部屋に届いた手紙

つらいメッセージだった

そんな暮らしをはやくやめて

大阪へ帰れと言っている

大阪から飛び出した若い二人は

とまどうばかりだった

大阪から飛び出した若い二人は

この街で怯えていた

ゆうべ届いた手紙に

目をふさぐ二人がいた

 

13

なすすべもなく眠る人よ

あなたの夢は終りじゃない

現実にくずれ去ることよりも

現実を生きてほしい

大阪で生まれた女が今日

東京を一人 出て行く

大阪で生まれた女が今日

生まれた街へと帰って行く

なすすべもなく眠る人よ

自分をこわさないでほしい

 

14

扉をあける 扉をしめる

きしむような 音がする

心に扉があったら

二人の扉に鍵がかけられた

大阪からの手紙はやがて

色あせた悲しみに変わり

大阪からの手紙はそして

色あせた人生の事実となった

二人には好きな人が出来

やがて大人の扉をあけた

 

15

やがて愛する子供が出来

あの青春を思い出す

やがて愛する子供が出来ても

あの日々は消えない

大阪はめまぐるしく変わって行く

時代を創る人達の手で

大阪を変えて行く時代の中で

あなたのうわさを聞くことがある

ここで愛する子供が遊んでいる

あの日の思い出にありがとう

 

16

最後の手紙

夢をつかんだ人へ

すばらしい人生を創る人よ

あなたがくれた日々に乾杯

大阪は今日もあの日のまま

あなたの青春が残っている

大阪は今日も活気にあふれ

又どこからか人が来る

最後の手紙

夢をつかんだ人へおめでとう

大阪で生まれた女より

大阪で生まれた女より

 

17

すべてをつつむ力があれば

愛は終わらない

たとえばあの陽のように

すべてをつつめば……

そこに 街があり人が住む

そこに 川が流れ、鳥が舞う

そこに 小さなアパートがあり

そこに 永久の愛があるかも知れない

でも それを

大人達は知らない

 

18

青春は何かを

つかもうとする時

ゆがんだ正義を

つかまされもする

それを否定することは出来ない

たとえ小さな過ちでさえも

それは小さな二人の

愛のせいではなく

青春そのものが

ゆれ動く時代

 

フル・バージョンで


BORO 大阪で生まれた女・18

 

ショーケンもカッコいい。


大阪で生まれた女 萩原健一

 

ライブが有名です。この頃はまだまともに歌っています。ショーケンももういません。


大阪で生まれた女  萩原健一  1979

 

河島英五もこの曲が似合います。


河島英五  「大阪で生まれた女」

 

 それでは今日はこの辺で。