昨日のキネ旬シアターは『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』でした。
監督:セドリック・カーン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベルコ、セドリック・カーン
製作:2019年 フランス 2021年日本公開
カトリーヌ・ドヌーヴ主演の家族をテーマにしたドラマです。セドリック・カーンが監督で出演もしています。
唯々、カトリーヌ・ドヌーヴを拝むために足を運んだのですが・・・。
前作の是枝裕和監督の『真実』に続いての出演作品です。
今回の映画は、カトリーヌ・ドヌーヴ演じるアンドレアの70歳の誕生日を祝うために家族が集まり、そこで繰り広げられる人間模様を描いた映画になっています。
この映画、タイトルとポスターにすっかり騙されました。というのは、タイトルとポスターから受ける印象は紆余曲折があっても家族はしっかり結ばれる、というようなハッピーなストーリーを勝手に想像していました。ところがどっこい、とてつもなく恐わい映画でした。精神に異常をきたした人間の行動と、そして家族の対応は。その結末も決してハッピーエンドなどではなく、深く考えさせられました。
カトリーヌ・ドヌーヴの顔を拝もうと思って軽い気持ちで観に行ったのですが、ずっしりと重い内容の映画でした。いい意味で裏切られました。
ということで、今回はネタバレはやめておきます。
あらすじだけをザックリと。
アンドレアはフランスの南西部の邸宅で夫のジャンと孫娘のエマとの3人暮らしをしています。
アンドレアの誕生日を祝うために長男のヴァンサン(セドリック・カーン)と妻のマリー、そして彼らの二人の息子、さらに次男のロマンが恋人を連れて帰ってきました。
パーティを準備しているその時に、3年前にエマを置いて姿を消した長女のクレール(エマニュエル・ベルコ)が電話をかけてきました。近くまで来ているので迎えに来て欲しいとのこと。アンドレアは喜び、ヴァンサンに迎えに行かせました。
アンドレアの歓迎ぶりとは対照的な他の家族の困惑の中、パーティーは始まりました。やがて情緒不安定なクレールの言動は家族に波紋をもたらすのですが・・・。
カトリーヌ・ドヌーヴはグランドマザーぶりがよく似合う、フランスを代表する大物女優になりました。あの頃の人気女優で今でも頑張っているのは彼女くらいかもしれません。
長女のクレールを演じたエマニュエル・ベルコは監督でもありますが、最近では『バハールの涙 』に出演していました。今回も迫力ある演技を披露していました。
それでは今日はこの辺で。