今日の「この人の、この1枚」は引き続きスティーヴ・ミラー(Steve Miller)です。9作目となるアルバム『鷲の爪(Fly Like An Eagle)』です。
レコード会社とのもめ事などがあって、スティーヴ・ミラー・バンドとしては初めて2年半というブランクがあって、1976年にリリースされたアルバムでした。メンバーはすっかり変わりました。オリジナルメンバーのロニー・ターナーが復帰し、アルバム『エデンからの旅』で参加していたゲイリー・マラバーが加入しました。久しぶりのトリオ編成です。
Side A
1.Space Intro
2.Fly Like An Eagle
3.Wild Mountain Honey
4.Serenade
5.Dance Dance Dance
6.Mercury Blues
Side B
1.Take the Money and Run
2.Rock'n Me
3.You Send Me
4.Blue Odyssey
5.Sweet Maree
6.The Window
メンバーは
スティーヴ・ミラー(Steve Miller ,g, vo,key,sitar)
ロニー・ターナー(Lonnie Turner ,b)
ゲイリー・マラバー(Gary Mallaber ,ds)
ゲストは
ジェイムス・コットン(James Cotton ,harmonica on B5)
カリー・クック(Curley Cooke ,guitar on B6)
レス・デューデック(Les Dudek –guitar B6)
チャールズ・キャラマイズ(Charles Calamise ,bass on B6)
ケニー・ジョンソン(Kenny Johnson ,drums on B6))
ジョン・マクフィー(John McFee dobro on A5)
プロデュースはスティーヴ・ミラーです。
A3がスティーヴ・マッカーティの曲。
A6がK.Cダグラスの曲。
B3がサム・クックの曲。
その他はスティーヴ・ミラー作。
このアルバムはビルボードで3位、4プラチナアルバムに認定されました。シングルも3曲リリースされました。「Take the Money and Run」「Rock'n Me」「Fly Like An Eagle」です。
「Fly Like An Eagle」のイントロはあのポール・マッカートニーが参加したアルバム『Brave New World』の中の「My Dark Our」のイントロを使っています。
「ロックン・ミー」はフリーの「オール・ライト・ナウ」のイントロを使っています。これはリスペクトでしょう。
私の愛読雑誌だった「ニュー・ミュージック・マガジン」で中村とうよう先生が100点満点を付けたと記憶しています。記憶違いかもしれませんが。
1976年、ロックに新しい時代が来たと直感しました。それほどサウンドが新しかったのです。シンセサイザーやシタールを使ったスペース・ロックです。ポップなメロディや基本となるブルースにもうまく溶け込んでいます。哀愁を帯びた「セレナーデ」や「ザ・ウィンドウ」にはスティーヴの声がどんぴしゃりです。愛聴盤の1枚です。
30周年記念盤にはDVDも付いてお得です。
この後のスティーヴ・ミラーについては以前の記事に書いています。参考にしてください。
Steve Miller Band - Fly Like An Eagle
"Serenade" Steve Miller Band (lyrics)
それでは今日はこの辺で。