今日の「聴き比べ」は『鎌倉』です。
もう何十年も前のことですが、この曲を聴いた時に、既視感のようなものを感じました。どこかで聴いたことがあるような気がして実に不思議な気持ちになったものです。
そこで調べてみると、1910年(明治43年)『尋常小学読本唱歌』に収録された歌らしいです。作者は不明です。作詞は芳賀矢一という人が書いたという説もあるようですが定かではありません。いずれにしても明治時代の歌です。知るはずもありません。
どこで聴いたのでしょう。謎は深まるばかりです。何故か口ずさめてしまうのです。親が歌っていたりしたのでしょうか。鎌倉育ちでもありませんので学校で習ったということもないと思います。
鎌倉
作詞:芳賀矢一
作曲:不詳
七里ヶ浜(しちりがはま)の磯づたい
稲村ヶ崎名将の
剣(つるぎ)投ぜし古戦場
極楽寺坂越え行けば
長谷観音(はせかんのん)の堂近く
露坐(ろざ)の大仏おわします
由比(ゆい)の浜辺を右に見て
雪の下村(したむら)過ぎ行けば
八幡宮の御社(おんやしろ)
上(のぼ)るや石のきざはしの
左に高き大銀杏(おおいちょう)
問わばや遠き世々(よよ)の跡
若宮堂(わかみやどう)の舞の袖
しずのおだまきくりかえし
返せし人をしのびつつ
鎌倉宮にもうでては
尽きせぬ親王(みこ)のみうらみに
悲憤の涙わきぬべし
歴史は長き七百年(しちひゃくねん)
興亡すべて夢に似て
英雄墓は苔(こけ)むしぬ
建長円覚(えんがく)古寺の
山門高き松風に
昔の音やこもるらん
youtubeで検索すると何人かの人が歌っていました。
歌い手不明
フォークグループのダ・カーポが歌っています。彼らは抒情歌をよく歌っています。
ダークダックス
鮫島有美子です。残念ながらフルバージョンではありません。
それでは今日はこの辺で。