今日の「この人の、この1枚」はマジック・サム(Magic Sam)の『West Side Soul』です。
マジック・サムはシカゴ・ウェスト・サイドのブルースマンです。南部ミシシッピの生まれで小さいころはヒルビリーなどを聴きながら育ち、ギターを覚えました。19歳でシカゴに移り住みブルースを演奏するようになりました。20歳の頃にコブラ・レコードからシングル『All Your Love』をリリースし、オーティス・ラッシュやバディ・ガイとも共演しました。
1967年にデルマーク・レコードと契約し初めてのオリジナルアルバムをリリースしました。それが『West Side Soul』です。そしてその翌年、2枚目のアルバム『Black Magic』をリリースし、シカゴ・ブルースのニュー・ヒーローとして絶頂期を迎えます。その翌年の1969年、アン・アーバー・ブルース・フェスティバルでの素晴らしい演奏を見せたのもつかの間、その年心臓発作で亡くなってしまいます。若干32歳でした。
死後に発売されたライヴ盤等を除けばこのデルマークに残した2枚のみが彼のオリジナルアルバムということになります。
今日はその中の『West Side Soul』を紹介します。
Side A
1.That's All I Need
2.I Need You So Bad
3.I Feel So Good (I Wanna Boogie)
4.All Of Your Love
5.I Don't Want No Woman
Side B
1.Sweet Home Chicago
2.I Found A New Love
3.Every Night And Every Day
4.Lookin' Good (Instrumental)
5.My Love Will Never Die
6.Mama, Mama - Talk To Your Daughter
メンバーは
Magic Sam – vocals, guitar
Mighty Joe Young – guitar
Stockholm Slim – piano
Earnest Johnson – bass
Odie Payne – drums
Mac Thompson – bass (1,3,8)
Odie Payne, III – drums (1,3,8)
プロデュースはRobert G. Koesterです。
マイティ・ジョー・ヤングがセカンド・ギターで参加しています。オリジナルは多くありませんが、ブルースの定番やコブラ時代の再録があって素晴らしい出来になっています。
このアルバムが日本で発売されたのは1974年になってからでした。ブルース・ファンが待ちに待った発売でした。70年代になってからの日本でのブルース・ブームは遅ればせながらも多くの名盤を送り出してくれました。
I Feel So Good (I Wanna Boogie)
それでは今日はこの辺で。