Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚『ジミー・リード(Jimmy Reed)/I'm Jimmy Reed』

今日の「この人の、この1枚」はジミー・リード(Jimmy Reed)のその名も『I'm Jimmy Reed』です。

 

シカゴ・ブルースの代表選手と言えば普通はマディ・ウォーターズハウリン・ウルフ、リトル・ウォルター、あるいはこれまでに紹介してきたオーティス・ラッシュ、マジック・サム、さらにバディ・ガイなどの名前が挙がるのでしょうが、実は日本ではいまいち人気が上がらなかったけれども、アメリカでは絶大なる人気を誇るブルースマンがいます。それがジミー・リードです。

 

ジミー・リードは1925年、ミシシッピ州ダンレイスの生まれです。10人兄弟の末子です。父親は小作人でハーモニカを吹けたらしく、ジミーもそれを見て覚えたようです。そして同郷の2歳年上の友人、先日紹介したエディ・テイラー(Eddie Taylor)にギターを教えてもらったそうです。

 

18歳の頃、シカゴに引っ越しました。2年間の兵役後故郷に戻って結婚、そして再びシカゴへ。そしてこの頃から工場で働く傍ら、街角に立って歌い始めたということです。ちょうど1950年頃です。シカゴ・ブルースが絶頂期を迎えます。

この頃エディ・テイラーと再会、またアルバート・キングなどと活動を共にするようになりました。

 

1953年にヴィージェイ(Vee Jay)レコードで初のレコーディングをします。その時の名義は「Jimmy Reed And His Trio」でした。2枚目のシングル「You Don't Have To Go / Boogie In The Dark」がヒットします。

これ以降、ヴィージェイに数多くのレコーディングをします。そして売れました。ジミー・リードの名前は全米に広がりました。1966年にヴィージェイが倒産するまでにアルバムだけで10枚を数えました。

今日紹介するのはその中で最初にリリースされたアルバム『I'm Jimmy Reed』です。

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Side A

1.Honest I Do

2.Go On To School

3.My First Plea

4.Boogie In The Dark

5.You Got Me Crying

6.Ain't That Lovin' You Baby

 

Side B

1.You Got Me Dizzy

2.Little Rain

3.Can't Stand To See You Go

4.Roll And Rhumba

5.You're Something Else

6.You Don't Have To Go

 

レコーディング・メンバーは

Jimmy Reed - guitar, vocals, harmonica

Remo Biondi - guitar (tracks A2, 5 & B5)

John Brim - guitar (B4)

Eddie Taylor - guitar (tracks A1-A6, B5 & B6)

Vernel Fournier - drums (tracks A6 & B3)

Albert King drums (tracks A4, B4 & B6)

Earl Phillips - drums (tracks A1-3, 5, B1, 3 & 5)

 

ドラムのアルバート・キングはあのアルバート・キングです。ヴィージェイ・レコードへはアルバート・キングの紹介でした。

 

A1は1957年の大ヒット。ビルボードのポップ・ホットで32位。ブルースとは言えませんが、ストーンズなどもカバーしています。

B6はジミーの出世作

ジミー・リードのブルースはそれまでのシカゴ・ブルースとはちょっと違った、ゆるゆるのほんわかした感じのブルースです。これが逆に受けたのかもしれません。

エディ・テイラーのギターも光っています。

 

ジミー・リードは1976年、50歳で亡くなりました。ブルースマンとしてはまだまだこれからだったのに惜しいことをしました。

 


Honest I Do


You Got Me Crying


You Got Me Dizzy


You Don't Have to Go

 

それでは今日はこの辺で。