今日の「この人の、この1枚」はマディ・ウォターズ(Muddy Waters)の『Muddy Waters』です。
シカゴ・ブルースの生みの親ともいわれたマディ・ウォーターズのコンピレーション・アルバムです。
これまで何人かシカゴ・ブルースマンを書いてきましたが、彼らの原点はほとんどがこのマディ・ウォーターズに遡ります。
マディは本名マッキンリー・モーガンフィールドといい、1913年にミシシッピ州のデルタ地域で生まれました。どろんこ遊びが好きだったことからマディ・ウォーターズ(汚い水)の綽名が付けられました。
7歳でハーモニカを覚え、後にギターに転向します。ロバート・ジョンソンやサン・ハウスに影響を受けました。
1943年にシカゴに移住し、サニーランド・スリムに誘われレコーディングに参加します。1950年頃からはバンドスタイルで演奏するようになりました。リトル・ウォルターやオーティス・スパン、ウィリー・ディクソンなども演奏に加わるようになり、バンドスタイルが完成しました。
その後の活躍はロック界にも大きな影響を与え、特にブリティッシュ・ロックには欠かせない存在になりました。ストーンズ、クリーム、フリートウッド・マック、ロリー・ギャラガーなど数え上げたらきりがありません。
またアメリカではザ・バンドの連中とも交流が深く、彼らのラストコンサート『ラスト・ワルツ』にもゲスト出演しました。
またマディの曲は数えきれないくらいに多くのミュージシャンにカバーされています。
そんな彼のレコードはこれまでにも数多くリリースされていますが、今回紹介するのは、日本でも1976年に発売された『Muddy Waters』です。これは1972年にアメリカで『McKinley Morganfield: "AKA Muddy Waters" 』として発売されたアルバムの再発盤です。日本では『Chess Blues Masters Series』の一環として発売されました。
初期のレコーディングが中心となったトラックは晩年期とは違った、彼の全盛期のブルースを堪能できます。
A1 Louisiana Blues
A2 I'm Ready
A3 Honey Bee
A4 I Just Wanna Make Love To You
A5 Kind Hearted Woman
A6 She Moves Me
B1 (I'm Your) Hoochie Coochie Man
B2 Long Distance Call
B3 She's All Right
B4 Rollin' Stone
B5 Standing Around Crying
B6 Too Young To Know
C1 Walking Through The Park
C2 Still A Fool
C3 You Can't Lose What You Ain't Never Had
C4 I Can't Be Satisfied
C5 I Want You To Love Me
C6 Rolling And Tumbling
D1 Just To Be With You
D2 You're Gonna Need My Help
D3 Same Thing
D4 My Life Is Ruined
D5 Baby Please Don't Go
D6 Got My Mojo Working (Part 1)
レコーディング・メンバーは
Willie Dixon Fred Below Jimmy Rogers Little Walter Otis Spann Walter Horton James Cotton Tat Harris Francis Clay Andrew Stevensなど、ブルース界の錚々たる名前が連なっています。
Louisiana Blues - Muddy Waters
Muddy Waters - Rollin' And Tumblin'
Muddy Waters - Got My Mojo Working
それでは今日はこの辺で。