美しいジャケットで、名盤の誉れ高い『イッツ・ア・ビューティフル・デイ(It's A Beautiful Day)』のファーストアルバムです。
このバンドの結成は1967年です。1967年といえば、ウェストコースト、特にサンフランシスコでのフラワームーヴメントの盛り、続々とサイケデリックなロックグループが登場してきた頃です。
中心人物はバイオリン奏者のデヴィッド・ラフレイム(David Laflamme,violin,vo)です。この人は元々ユタ交響楽団のバイオリン奏者でしたが、妻のリンダ・ラフレイム(Linda Laframme,key)、パティ・サントス(Pattie Santos,vo)と共にバンドを結成しました。
そして1968年頃からビル・グラハムのフィルモア・ウェストのステージに立つようになり、ツインヴォーカルとバイオリンという変わった構成で人気を博してきます。
1969年に念願のファーストアルバム『It's A Beautiful Day』をリリースします。
Side A
1.White Bird
2.Hot Summer Day
3.Wasted Union Blues
4.Girl With No Eyes
Side B
1.Bombay Calling
2.Bulgaria
3.Time Is
その他のメンバーは
ハル・ワグネット(Hal Wagnet,g)
ミッチェル・ホルマン(Mitchell Holman,b)
ヴァル・フェンツ(Val Fuentes,ds)
ブルース・スタインバーグ(Bruce Steinberg,harmonica,A-2)
A-1はこれが『イッツ・ア・ビューティフル・デイ』だという、文字どおりの代表曲。映画『フィルモア最后の日』でも演奏していました。それと以前私が買ったVHSでサンスランシスコのロックを特集したもの(題名は忘れました)でもこの曲の演奏が観られました。バイオリンが印象的な美しい曲です。サイケっぽくもあり、イギリスのフォークっぽくもあり、とにかく名曲でしょう。
A-2はブルージーでムーディーな曲。これも彼らの代表曲。
A-3は一転ジェファーソン・エアプレインにも通じるサイケブルース。
A-4はまたまた一転クラシック風な曲。バイオリンが効いています。
B-1はエキゾチックなインストナンバー。
B-2はサイケデリックな奇妙な曲。
B-3は9分にも及ぶ長尺曲。このバンドは全体的に曲が長めです。ドラムソロなども入り、ハードロック的になっています。
この後、リンダ・ラフレイムが脱退したりしてメンバーチェンジがあります。結局その後4枚のアルバムを出しますが、このファーストアルバムに及ぶものは作れませんでした。
日本でも1970年頃発売されて、しばらくは廃盤状態でした。なかなか入手困難な時期がありました。今でもCDは高価な値段が付いているようです。
ちょっと前に1968年頃のライブ盤が出たというので即買いました。
DVD付きで安かったのですが、いまAMAZONで調べたらとんでもなく高価な値段が付いているのでびっくりしました。なんででしょうか。
当時のウェストコーストのバンドとは一味違ったバンドでした。
It's A Beautiful Day - White Bird
It's a Beautiful Day-Hot Summer Day
それでは今日はこの辺で。