今日取り上げるこの1枚は『エアロスミス(Aerosmith)/ホンキン・オン・ボーボゥ(Honkin' on Bobo) 』です。
初版はハーモニカ付きCDでした。2004年、ライブまで含めると通算18枚目のアルバムとなります。
よりによって何で?という声が聞こえて来そうです。他に名盤、ヒット作がたくさんあるのに、わざわざこれですか?と。
理由は簡単です。私の好きなブルースカバー集だからです。
もともとエアロスミスはデビュー前にはストーンズやヤードバーズのカバーなどをしており、また初期のアルバムなどはロックンロールやブルースロックに近いものも演奏していたので、実は彼らはこのようなアルバムを作りたかったのではないかと思ってしまったりします。
これ以前のポップなエアロスミスはちょっと物足りませんでした。このアルバムは彼らが生き生きと演奏しているように思えます。
01.Road Runner
02.Shame, Shame, Shame
03.Eyesight to the Blind
04.Baby, Please Don't Go
05.I Never Loved a Man
06.Back Back Train
07.You Gotta Move
08.The Grind
09.I'm Ready
10.Temperature
11.Stop Messin' Round
12.Jesus is on the Main Line
この時のメンバーは
スティーヴン・タイラー(Steven Tyler,vo,harmonica)
ブラッド・ウィットフォード(Brad Whitford,g)
トム・ハミルトン(Tom Hamilton,b)
ジョーイ・クレイマー(Joey,Kramer,ds)
01はE.マクダ二エルことボ・ディドリーの曲。
02はRuby FisherとKenyon Hopkinsの共作でスマイリー・ルイスが歌いました。
03はソニー・ボーイ・ウィリアムソンの曲。
04はビッグ・ジョー・ウィリアムスの曲。
05はRonny Shannonの曲でアレサ・フランクリンがカバーしています。
06はミシシッピー・フレッド・マクダエルの曲。
07も同じくミシシッピー・フレッド・マクダエルの曲
08は唯一のオリジナル曲。これもブルースロックナンバーになっています。
09はウィリー・ディクソンの曲でマディー・ウォーターズがカバーしています。
10はウォルター・ジェイコブスの曲でチャールズ・マッスルホワイトがカバーしています。
11はフリートウッド・マックのピーター・グリーンの曲でマックのアルバム『ミスター・ワンダフル』に収録されています。エアロスミスはマック・ファンでもありました。
12はトラディショナルでフレッド・マクダエルのアレンジです。
以上、ほぼブギ、ロックンロール、ブルースです。ただし、単なるカバーではなく、そこは長年のキャリアを積んでいるエアロスミスだけに彼らなりのオリジナリティーが十二分に施されています。
久しぶりにエアロスミスを楽しめた1枚になりました。
去年、解散宣言をしたとかしないとか、寂しいですね。
それでは今日はこの辺で。