たまには爽やかなポップスを聴きたくなることがあります。そういう時にふと手が出るのが『ザ・レンブランツ(The Rembrandts)』です。ビートルズを思わせるメロディーまで聴かせます。
レンブランツはダニーワイルド(Danny Wilde,vo,ag,key,b)とフィル・ソレム(Phil Solem,g,key)のデュオグループです。
結成は1990年、ロスアンゼルスです。2人は元々1980年代の初めにアルバムを1枚ほど出して解散したグレート・ビルディングスというニューウェイヴ・バンドのメンバーでした。解散後は別々に音楽活動をしていましたが1990年に再会して、デュオを結成しました。ATOCOレコードに送ったデモテープが社長に気に入られ、同年ファーストアルバムをリリースすることになりました。『The Rembrandts』です。
このアルバムのオープニングナンバー「Just The Way It Is, Baby」が全米でヒットしチャートの14位まで上がりました。このアルバムは実にポップで聴きやすく、ヴォーカルは爽やかで、心がほぐされるようです。また、哀愁漂うメロディックな曲も多く、02,03などは必聴です。ビートルズやエヴァリー・ブラザース、CSN&Yを思わせるハーモニーも聴かせます。全曲オリジナルで、セルフプロデュースです。
1992年にセカンドアルバム『Uutitled』をリリースします。
このアルバムも前作同様ポップな曲で通していますが、スケールが一段と大きくなり、楽曲の多様性も出てきています。ハーモニーはやはりビートルズですね。ここも全曲オリジナルで、セルフプロデュースです。
暫く間隔が空いて、1995年にサードアルバム『LP』をリリースします。
テレビドラマ「フレンズ」のテーマ曲「I'll be There for You」が大ヒットし、このアルバムも売れました。いくぶんかロック色が強くなったような感じです。このアルバムには珍しくゲスト・ミュージシャンとして、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのベルモント・テンチとリトル・フィートのビル・ペインが参加しています。03の「My Own Way」などは哀愁たっぷりのちょっとハードなギターポップです。05の「Drowning in Your Tears 」などは切なさいっぱいです。当初はヒット曲「I'll be There for You」はアルバムに入る予定はなかったらしいのですが、テレビドラマでこの曲が話題になり、急遽レコーディングし直してアルバムに入れたらしいです。
ここまで順調に来ていたレンブランツですが、2人は何故かコンビを解消してしまいます。
そして片割れのダニーワイルドが『Danny Wilde & The Rembrandts』名義で『Spin This』をリリースします。1998年です。
どうやらダニーとフィルはその活動方法で意見が合わなかったようです。ダニーはライブ活動を中心に置きたく、フィルはスタジオ中心の活動をしたいということで、折り合わず一旦分かれることにしたようです。
このアルバムにはあのヴァン・ダイク・パークスがアレンジャーとして2曲参加しています。レンブランツのメンバーとしてベースのグラハム・エドワーズ、ドラムスのドリアン・クロ―ジャー、キーボードにマイケル・ラモス、ギターにマーク・カランがクレジットされていますが実質ダニー・ワイルドのソロアルバムです。ビートルズチックな曲作りは健在です。
ところが2001年にフィルが戻ってきます。そして5作目『Lost Together』をリリースしますが残念ながら未購入です。この記事を書いていたら欲しくなりました。探しに行きます。
たまにこういう音楽を聴いていると心が和みます。
Friends - The Rembrandts - I'll Be There For You - Music Video
That's Just The Way It Is (Subtitulos en Español) - Rembrandts
The Rembrandts - Johnny Have You Seen Her?
それでは今日はこの辺で。