数あるヘラコプターズ(The Hellacopters)のアルバムの中でも、この『By The Grace Of God』が特にお気に入りです。とにかく楽曲のカッコよさの一言に尽きます。
ヘラコプターズはスウェーデンのロックンロールバンドです。とにかくロックンロール一筋です。どこかで聴いたような曲が続々出て来ます。ユニークなバンドでした。
1994年にスウェーデンのデスメタルバンド、エントゥームド (Entombed) のドラマーだったニッケ・アンディション(Nicke Andersson,vo,g,通称ニック・ローヤル)がサイドプロジェクトで始めたのがスタートでした。これにはバックヤード・ベイビーズ(Backyard Babies)のアスク-ドレゲン(Ask-Dregen,g,vo)が一緒で、ケニー・ホーカソン(Kenny Håkansson,b)とロバート・エリクソン(Robert Eriksson,ds)を加えてヘラコプターズと名乗って活動するようになります。全員が苗字をヘラコプターと名乗ります。
こうしてファーストアルバム『Supershitty To The Max!』を発表します。
これが思わぬ評判を呼びます。このロックンロールパワーがヨーロッパ中で話題になります。
続いてセカンドアルバム『Payin' The Dues』を発表します。
ここでドレゲンがバックヤード・ベイビーズに専念するためにバンドを離れます。代わりにはボバ・フェット(Boba Fett,p,organ,g,またの名をAnders Lindström)が加わります。さらにロバート・ダールクヴィスト(Robert Dahlqvist,g)も加入します。
そして1999年に『Grande Rock』、2000年に『High Visibility』をリリースします。
『Grande Rock』は彼らの中では最も評価の高いアルバムになりました。
そして遂に2002年に『By The Grace Of God』がリリースされました。
01.By The Grace Of God
02.All New Low
03.Down On Freestreet
04.Better Than You
05.Carry Me Home
06.Rainy Days Revisited
07.It's Good But It Just Ain't Right
08.U.Y.F.S.
09.On Time
10.All I've Got
11.Go Easy Now
12.The Exorcist
13.Pride
プロデュースはチップス・キースバイ(Chips Kiesbye)です。
冒頭でも書きましたが、とにかく楽曲が素晴らしい。全曲捨て曲なしの哀愁ロックンロールオンパレードです。
ケニーの曲が01と10、ボバとゲスト参加のマティアス・ヘルベリーの曲が08、他は全てニッケの曲です。
最高傑作間違いなしです。
この後、2005年にこれまた素晴らしいアルバム『Rock & Roll Is Dead』をリリースします。
こちらは前作と違った本格的ロックンロールです。「ロックンロールは死んだ」と意味深なタイトル通り、このあと2007年に解散を宣言します。
残されたレコーディングは2008年に『Head Off』として発表されました。1曲を除いてすべてカバー曲です。
どのアルバムをとってもみても、カッコいいスェーデンには珍しいハードなロックンロールバンドでした。
the hellacopters - by the grace of god
Hellacopters - Down on Freestreet
それでは今日はこの辺で。