今日の「聴き比べ」は『見張塔からずっと(All Along the Watchtower)』です。
この曲はご存じのように、ボブ・ディラン(Bob Dylan)のオリジナルで、1967年の8枚目のアルバム『ジョン・ウェズリー・ハーディング(John Wesley Harding)』に収められた曲です。
傑作アルバム『ブロンド・オン・ブロンド(Blonde On Blonde)』後にモーターサイクル事故を起こし、再起不能かとまで言われ、消息不明になっていましたが、実際はその間ウッドストックでザ・バンドと共にデモテープの制作を行っていました。後にそれは『地下室(The Basement Tapes)』という形で発表されました。
そして、1967年に『ジョン・ウェズリー・ハーディング』が発表されました。前作までのエレクトリック・サウンドからシンプルなアコースティック・サウンドに立ち返りました。この頃のディランの詩は二重、三重の意味が隠されていると言われ難解を極めました。このアルバムの中の1曲が「見張塔からずっと」です。
All Along the Watchtower
There must be some kind of way outta here
Said the joker to the thief
There's too much confusion
I can't get no relief
Business men, they drink my wine
Plowman dig my earth
None were level on the mind
Nobody up at his word
Hey, hey
The thief he kindly spoke
There are many here among us
Who feel that life is but a joke
But, uh, but you and I, we've been through that
And this is not our fate
So let us stop talkin' falsely now
The hour's getting late, hey
Princes kept the view
While all the women came and went
Barefoot servants, too
Outside in the cold distance
A wildcat did growl
Two riders were approaching
And the wind began to howl
The Jimi Hendrix Experience - All Along The Watchtower (Audio)
ジミヘンのギターが唸り、カッコいいの一言です。
次はデイブ・メイソン(Dave Mason)です。デイヴ・メイソンも何度か登場しています。彼の1974年の6枚目のアルバム『Dave Mason』に収められています。その後の2枚組ライブ『Certified Live』にも収めまれました。そして当然日本公演でも演奏しました。鳥肌が立ちました。ライブの定番になりました。これもカッコいいです。
All Along The Watchtower-Dave Mason(Dave Mason)
最後は、大御所ニール・ヤング(Neil Young)です。
ニール・ヤングがこの曲を最初に披露したのは、レコード化されている中では以前紹介した『ボブ・ディラン30周年記念コンサート(he 30th Anniversary Concert Celebration)』でだったと思います。これはトリビュートの意味を込めてだと思いますが、その後2000年のライヴアルバム『Road Rock』で演奏しています。
Neil Young - All Along the Watchtower
ニール・ヤングもこの曲を気に入っているようです。
この他に、グレイトフル・デッド、デイヴ・マシューズ、ジェフ・ヒーリー、スピリット、ポール・ウェーラー、U2など多くのミュージシャンにカバーされています。それだけ名曲だという証でしょう。
それでは今日はこの辺で。