今日の「この人の、この1枚」はピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)の『ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)』です。
ピーター・ポール&マリー(以下、PPM)は1961年結成のフォーク・トリオです。アメリカのフォーク・リヴァイヴァルの中で出てきたグループです。
その頃のことなど知る由もありませんが、1960年代の後半に日本でもフォーク・ブームが起き、若者はみんなギターを弾き始めました。私も遅ればせながら従姉にもらったギターでギターを弾いてみました。その頃のギターの教則本には必ずPPMの曲が載っていました。それで私も彼らの名前を知ったという訳です。
彼らのレコードについてはそれからまたしばらくして、中古屋さんで見つけました。1962年発売のファースト・アルバムでした。日本盤です。その解説を読むと、フォーク・ミュージックのことはアメリカ民謡と書かれてあります。まだ日本ではフォークという言葉などなかったのです。PPMは「民謡歌手グループ」と表現されていました。
PPMのメンバーは
ピーター・ヤーロウ(Peter Yarrow)
ポール・ストゥーキー(Paul Stookey)
マリー・トラヴァース(Mary Travers)
の男2人、女1人です。
1962年に彼らのファースト・アルバムがリリースされました。
Side A
1.Lemon Tree
2.If I Had A Hammer
3.If I Had My Way
4.Cruel War
5.Autumn To May
6.Where Have All The Flowers Gone
Side B
1.Early In The Morning
2.500 Miles
3.Sorrow
4.This Train
5.Bamboo
6.It's Raining
プロデュースはアルバート・グロスマン(Albert Grossman)です。
アメリカ盤と日本盤では曲順がだいぶ違っています。
このアルバムはフォーク・アルバムとしては珍しく全米ナンバー1に輝きました。しかもトップ10に10か月、トップ100に3年間留まったといいますから驚きです。シングルもA1、A6、B2と3曲がヒットしました。
A1の「レモン・トゥリー」はデビュー曲でウィル・ホルトの曲です。
A2の「天使のハンマー」(このLPでは曲名「ハンマーを持ったら」)はピート・シーガーとリー・ヘイズの曲。
A6の「花はどこへ行った」はピート・シーガーの作詞・作曲。
B2の「500マイル」はヘディ・ウェストの曲。
ほとんど一度は聴いたことのある曲ではないでしょうか。
この後もPPMはディランの「風に吹かれて」や「パフ」などのヒット曲をリリースし、アメリカの反戦運動や公民権運動の先頭に立ち続けました。
1970年にソロ活動に専念するために解散します。
1978年には反原発運動のために再結成します。以来ツアーを続けました。
2007年には拉致被害者の横田めぐみさんの解放を願う歌「Song for Megumi」を発表、来日し被害者支援コンサートにも参加しました。
マリーは2005年に白血病と診断され、2009年に亡くなりました。
当時の中学生・高校生・大学生は多かれ少なかれ彼らの歌を耳にしていたはずです。
Peter, Paul & Mary - Lemon Tree
Where Have All the Flowers Gone
If I Had a Hammer - Peter, Paul & Mary (1962)
ついでに
それでは今日はこの辺で。