昨日のキネ旬シアターは『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』でした。
監督:フランシス・アナン
主演:ダニエル・ラドクリフ、イアン・ハート、ダニエル・ウェバー
製作:2020年 イギリス・オーストラリア 2020年 日本公開
実話に基づいた脱獄劇です。
1978年の南アフリカ共和国。黒人隔離政策、アパルトヘイトが続いていました。
白人のティム・ジェンキンスと同期のスティーヴン・リーは反アパルトヘイト組織であるアフリカ民族会議の秘密作戦に参加していました。
ある日、ごみ袋の中にアパルトヘイト反対のチラシを入れ、それを爆破させチラシを町中にまき散らしました。その罪で二人は逮捕されました。
二人は裁判でティムは懲役12年、スティーヴンは8年の刑を言い渡され、脱獄不可能と言われるプレトリア刑務所に収監されることになりました。
しかし、ティムは刑期を全うするつもりはさらさらありませんでした。そしてここから脱獄意志のある連中と脱獄の計画を練り始めます。
試行錯誤の末、選んだ方法は木片で鍵を作ることでした。作っては試し、作っては試しして出来上がったのが10個の鍵でした。そして18か月後、いざ決行となると、脱獄反対者が続出、結局3人での決行になりました。
そしてハラハラドキドキの脱出劇が始まります。そして見事脱出は成功します。3人は国外逃亡し、アパルトヘイト活動を続けました。1992年にアパルトヘイト政策は終了し、1994年にネルソン・マンデラが大統領に就任しました。
脱獄をテーマにした映画と言えば真っ先に『大脱走』と『パピヨン』を思い出します。 主演はいずれもスティーヴ・マックイーンで、大ヒットした映画でした。
今回のこの映画はアパルトヘイト政策に反対するという政治ドラマはほとんど無く、ただ単に脱獄を計画し、実行するというスリリングな物語です。その過程はハラハラドキドキの連続で、いささか疲れました。
もう少し政治ドラマを入れてみては、とも思いましたが、このスリル溢れる脱獄劇を観ているだけで十分のような気もしました。
それでは今日はこの辺で。