今日の「この人の、この1枚」はサヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)のファースト・アルバム『シェイク・ダウン(Shake Down)』です。
イギリスの3大ブルース・ロック・バンドの一角です。このバンドも『ブルースの名手たち』で書き足りなかったバンドです。
サヴォイ・ブラウンは1965年、ロンドンで結成されました。中心メンバーはギタリストのキム・シモンズ(Kim Simmonds)とハープ奏者のジョン・オリアリー(John O'Leary)でした。キム・シモンズは兄の影響で10代のころからブルースに熱中していました。
その他、ブライス・ポーティアス(Brice Portius ,vo)、トレヴァー・ジーヴォンズ(Trevor Jeavons,key)、レイ・チャペル(Ray Chappell ,b)、レオ・マニングス(Leo Mannings ,ds)が加わりました。
そこに、マーティン・ストーン(Martin Stone ,g)が参加すると、トレヴァーの代わりにボブ・ホール(Bob Hall ,key)が参加しました。そして中心メンバーのジョンもバンドを去りました。
こうして紆余曲折の末、サヴォイ・ブラウン・ブルース・バンド(Savoy brown Blues Band)がスタートしました。そして1967年、デッカ・レコードからファースト・アルバム『Shake Down』がリリースされました。この時のバンド名はまだサヴォイ・ブラウン・ブルース・バンドでした。
Side A
1.I Ain't Superstitious
2.Let Me Love You Baby
3.Black Night
4.High Rise
5.Rock Me Baby
6.I Smell Trouble
Side B
1.Oh! Pretty Woman
2.Little Girl
3.The Doormouse Rides The Rails
4.It's My Own Fault
5.Shake 'Em On Down
メンバーは
ブライス・ポーティアス(Brice Portius ,vo)
キム・シモンズ(Kim Simmonds ,g)
マーティン・ストーン(Martin Stone ,g)
レイ・チャペル(Ray Chappell ,b)
レオ・マニングス(Leo Mannings ,ds)
ボブ・ホール(Bob Hall ,piano on A1,B2, B5)
プロデュースはお馴染みマイク・ヴァーノン(Mike Vernon) です。
ほぼ全曲ブルースのカバーです。
A1、A2、B2はウィリー・ディクソン。A1はジェフ・ベックでもお馴染み。
A3はジェシ・ブッカー。
A4はフレディ・キングとソニー・トンプソン。
A5はB.B.キング。これも多くのカバーがあります。
A6はドン・ロビー。
B1はアルバート・キング。
B3はメンバーのマーティ・ストーンの曲。
B4はジョン・リー・フッカー。
B5はブッカ・ホワイト。
ブルースのカバー集のようですが、そこかしこにロックのアレンジが施され、いかにも60年後半のブリティッシュ・ブルース・ロック・アルバムという感じです。
長い長いサヴォイ・ブラウンの歴史の始まりです。フリートウッド・マックとは違って、サヴォイ・ブラウンは頑なにブルースを追い続けます。
翌年は大幅にメンバーを変更してセカンド・アルバムをリリースします。それは次回ということで。
Savoy Brown Blues Band - I Ain't Superstitious
Savoy Brown Blues Band - Let Me Love You Baby
Savoy Brown Blues Band - Black Night
Savoy Brown Blues Band - Rock Me, Baby
それでは今日はこの辺で。