先日のキネ旬シアターは『ジャズ・ロフト』でした。
監督:サラ・フィシュコ
出演:サム・スティーブンソン、カーラ・ブレイ、フィル・ウッズ、ロニー・フリー、スティーヴ・ライヒ、ビル・クロウ、デイヴィッド・アムラム、ジェイソン・モラン、ビル・ピアース
製作:2015年 イギリス 2021年 日本公開
アメリカの写真家、ユージン・スミスが1957年から1965年にかけて、ニューヨーク・マンハッタンのロフトで繰り広げられていたジャズ・ミュージシャンたちのセッションを4000時間にわたって録音し、4万枚近い写真を撮っていました。それらをまとめ上げたのがこのドキュメンタリー映画『ジャズ・ロフト』です。
ユージン・スミスと言えば最近公開された、ジョニー・デップ主演の映画『MINAMATA-ミナマタ-』で知られる写真家です。戦時中には従軍記者として沖縄で取材中に負傷し、生涯その後遺症に悩まされました。
1970年にこのロフトで知り合った母親が日本人のアイリーンと結婚します。そして水俣に3年間滞在し英語版の写真集『MINAMATA-』を出版し、世界中に反響を及ぼしました。ユージンはチッソ五井工場を訪れた際にチッソの社員から暴行を受け、脊椎を折られ、片眼を失明する大怪我を負いました。それでも写真を撮り続けたのです。
帰国後も後遺症に悩まされ、1978年に59歳で亡くなりました。日本語版の写真集『水俣』が出版されたのは1980年でした。
そのユージン・スミスが撮り続けたジャズ・セッション。モダン・ジャズの全盛期です。セロニアス・モンクやカーラ・ブレイ、ズート・シムズなどの名前や演奏が登場します。特にモンクについては多く時間を割いていたのが印象的でした。
この映画はそういったジャズのセッションを描くと同時にユージン・スミスの生涯を追ったドキュメンタリーです。
そういえばしばらくジャズ喫茶に行っていませんでした。久しぶりに行ってみようかな。マスターは元気かな。
それでは今日はこの辺で。