今日の「この人の、この1枚」はライトニン・ホプキンス(Lightnin' Hopkins)の『Lightnin' Strikes』です。
ライトニン・ホプキンスと言えばブルース・ファンのみならず、ロックファンにも広く知られた、カントリー・ブルースの第一人者です。
ライトニン・ホプキンス。本名サム・ホプキンスは1912年、テキサス州センターヴィルで生まれました。
彼が8歳の時にブラインド・レモン・ジェファーソンに出会い、ギターを学びました。1930年代に入ると、彼の従兄のテキサス・アレキサンダーと演奏するようになります。この間、彼は刑務所に入ったり、過酷な労働に従事していました。
1946年にピアニストのサンダー・スミスとコンビを組み初録音を行います。ライトニンというステージ名は「サンダー(雷)とライトニン(稲妻)」というコンビ名から来ています。この後10年間ほど多くのマイナー・レーベルに録音を行いますが、彼のようにアクの強くダーティなブルースは受けが悪く売れませんでした。彼は田舎に引っ込みました。
ところが、1959年にブルース研究家のサムエル・チャーターズ達がライトニンを再評価し、再びブルース界に戻ってきました。それからは数多くのレコーディングをし、カントリー・ブルースの第一人者として活躍を続けました。
この『Lightnin' Strikes』はおそらく1962年の録音と思われますが、A面、B面のそれぞれ1曲目とそれ以外は年代が違っているかもしれません。オリジナルアルバムとしては17枚目となります。このアルバムはライトニン・ホプキンス・ファンの間でも『Mojo Hand』と並んで人気の高いアルバムです。ヴィージェイ・レコードからのリリースです。数ある彼のアルバムから今日はあえてこれを選びました。マイ・フェヴァリット・アルバムです。
Side A
1.Got Me A Louisiana Woman
2.Want To Come Home
3.Please Don't Quit Me
4.Devil Is Watching You
5.Rolling And Rolling
Side B
1.War Is Starting Again
2.Walkin' Round In Circles
3.Mary Lou
4.Heavy Snow
5.Coon Is Hard To Catch
ギターとヴォーカルだけで聴く者を引き付けてしまう、ライトニンの迫力あるヴォーカルにただただ圧倒されます。
1982年、食道癌により69歳で亡くなりました。
それでは今日はこの辺で。