Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

この人の、この1枚 『ジョー・エリー(Joe Ely)/ホンキー・トンク・マスカレード(Honky Tonk Masquerade)』

1970年代後半、彗星のごとく現れたテキサスの天才カントリーロッカー、それがジョー・エリー(Joe Ely)です。

彗星のごとくといっても、彼は1970年には自身のバンド「FLATLANDERS」を結成しています。その時に一緒だったメンバーのブッチ・ハンコック(Butch Hancock)の手助けで最初のソロアルバムを1977年に発表します。

そして翌年、セカンドアルバム『Honky Tonk Masquerade』を発表します。

f:id:lynyrdburitto:20171028085802j:plain f:id:lynyrdburitto:20171028085829j:plain

 

Side A

1.Cornbread Moon

2.Because Of The Wind

3.Boxcars

4.Jericho (Your Walls Must Come Tumbling Down)

5.Tonight I Think I'm Gonna Go Downtown

 

Side-B

1.Honky Tonk Masquerade

2.I'll Be Your Fool

3.Fingernails

4.West Texas Waltz

5.Honky Tonkin'

 

メンバーは

ジョー・エリー(acoustic g,vo)

ロイド・マインズ(Lloyd Maines,steel)

スティーヴ・キートン(Steve Keeton,ds)

グレッグ・ライト(Gregg Wright,b)

ポンティ・ボーン(Ponti Bone,acordion,p)

ジェシ・テイラー(Jesse Taylor,g)

チップ・ヤング(Chip Young,g)

シェーン・キースター(Shane Keister,moog,p)

ファレル・モリス(Farrell Morris,per)

 

プロデュースはチップ・ヤングです。ブッチ・ハンコックがB-4でヴォーカルをとっています。

とにかく聴いて驚きます。レコーディング技術の高さからか、もちろん演奏力の高さもありますが、音の良さに驚かされます。まるで小さなライブ会場にいるような臨場感です。この当時レコードでこのような迫力を出すのは珍しかったです。エンジニアもチップ・ヤングです。ギターを弾き、プロデュースをし、この人の才能は物凄いものが有ります。

 

肝心の楽曲の方ですが、ジョー・エリーの曲が5曲、ブッチ・ハンコックの曲が3曲、それに「FLATLANDERS」で一緒だったもう一人のジミー・デイル・ギルモア(Jimmie Dale Gilmore)の曲が1曲、そしてハンク・ウィリアムスのカバーが1曲という構成です。

 

とにかくライブに言っているような感感覚になって、ホンキートンク、バラード、テックスメックスと手拍子を打ちたくなるような興奮を覚えます。ジョー・エリーの声は迫力があり、まさに70年代後半のカントリーロックの最高峰と言える演奏です。最後はハンク・ウィリアムの「Honky Tonkin'」で盛り上がって締めくくります。

 

この前年に出されたファーストアルバム『Joe Ely』も負けず劣らず素晴らしい内容です。

f:id:lynyrdburitto:20171028092906j:plain f:id:lynyrdburitto:20171028092937j:plain

メンバーはほぼ同じですが、ピアノにボビー・エモンズ(Bobby Emmons)が加わり、それにホーンセクションが導入されています。

曲の構成も同様に3人の曲で、ジョーが5曲、ブッチが4曲、ジミーが1曲となっています。

Side A

1.I Had My Hopes Up High

2.Mardi Gras Waltz

3.She Never Spoke Spanish To Me

4.Gambler's Bride

5.Suckin' A Big Bottle Of Gin

 

Side B

1.Tennessee's Not The State I'm In

2.If You Were A Bluebird

3.Treat Me Like A Saturday Night

4.All My Love

5.Johnny's Blues

 

なお、この2枚のレコードが2イン1でCD化されています。

 

よかったら聴いてみてください。

 

残念ながら日本ではほとんど無名ですが、「ザ・クラッシュ」との意外な交流も有名でした。現在も活躍中でコンスタントにアルバムをリリースしています。凄いですね。

 


Honky Tonk Masquerade.wmv


Because Of The Wind - Joe Ely

 


joe ely if you were a bluebird

 

それでは今日はこの辺で。