Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚 『マナサス(Manassas)/スティーヴン・スティルス/マナサス(Stephen Stills Manassas)』

スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)については何度か触れていますので、今日はアルバム『マナサス(Manassas)』に限って書いてみたいと思います。

 

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スティーヴン・スティルスバッファロー・スプリングフィールド解散の後、アル・クーパーマイケル・ブルームフィールドらとのスーパーセッションを経て、デヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュと共にCS&Nを結成、さらにニール・ヤングを加えたCSN&Yで活動する傍ら、ソロ活動もしており2枚のソロアルバムを発表していました。

CSN&Yの活動も終わり、スティルスザ・バーズフライング・バリット・ブラザースを脱退したクリス・ヒルマンと1971年に『マナサス』を結成します。

そして生まれたのがアルバムマナサス(Stephen Stills Manassas)です。

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Side 1  The Raven(わたりがらす)

1.Song Of Love 

2.(a) Rock & Roll Crazies (b) Cuban Bluegrass

3.Jet Set

4.Anyway

5.Both Of Us

 

Side 2  The Wilderness(荒野)

1.Fallen Eagle

2.Jesus Gave Love Away For Free

3.Colorado

4.So Begins The Task

5.Hide It So Deep

6.Don't Look At My Shadow

 

Side 3  Concider(コンシダー)

1.It Doesn't Matter

2.Johnny's Garden

3.Bound To Fall 

4.How Far

5.Move Around

6.The Love Gangster

 

Side 4  Rock & Roll Is Here To Stay(この世はロックン・ロール)

1.What To Do

2.Right Now

3.The Treasure 

4.Blues Man

 

メンバーは

スティーヴン・スティルス(Stphen Stills,vo,g,key)

クリス・ヒルマン(Chris Hillman,vo,g,mandlin)

ダラス・テイラー(Dallas Taylor,ds)

ポール・ハリス(Paul Harris,key)

ファジ・サミュエルス(Fuzzy Samuels,b)

アル・パーキンス(Al Perkins,steelg,g,vo)

ジョー・ララ(Joe Lala,perc,vo)

 

その他にゲストとして

ビル・ワイマン(Bill Wyman,b)

ロジャー・ブッシュ(Roger Bush,b)

バイロン・バーライン(Byron Berline,fidle)

シドニージョージ(Sydney George,harp)

 

ローリング・ストーンズからビル・ワイマンまで参加です。この後フライング・バリットに参加するロジャーやバイロンも参加しています。ダラス・テイラー、ポール・ハリス、アル・パーキンス、ジョー・ララなどウェスト・コーストロックの人脈が垣間見られます。

 

プロデュースはスティーヴン・スティルス、クリス・ヒルマン、ダラス・テイラーです。

 

このアルバムはレコードでは2枚組で、面ごとにタイトルかつけられています。スティルスがやりたかった音楽が面ごとに分かれているという構成になっています。

 

1面のThe Ravenはブルースを基調とした曲が並びます。スーパーセッションでのブルースへの接近がこの面には現れています。

 

2面は打って変わってカントリーロックです。このあたりはクリス・ヒルマンの影響も大きいと思います。

 

3面はフォークロックが中心になります。1曲目の「It Doesn't Matter」はファイヤーフォールやダン・フォーゲルバーグもカヴァーしている名曲です。

 

4面はロックンロールや南部の音楽を取り入れた面。3曲目の「The Treasure」は8分の大作でスティルスのギターがふんだんに聴けます。最後は弾き語りで締めます。

 

このアルバムは2枚組でありながらビルボード・チャート4位を記録するヒットとなりました。

このバンドは「マナサス」というバンド名が付いていますが実質上スティルスのワンマンバンドです。

この後、1973年に『Down The Road』を発表してバンドは活動を中止します。長く続くはずはないと思っていましたが案の定短い活動期間でした。それでもこのアルバムは聴きごたえ十分です。

2009年には未発表曲集が発売されています。『Manassas Pieces』です。

 

 

ティルスは2013年にはブルースロッカーのケニー・ウェイン・シェファードとブルース・ロックの大御所バリー・ゴールドバーグと共にザ・ライズ(The Rides)なるバンドを結成し既に2枚のアルバムをリリースしています。その辺のことは以前書いていますのでご参考までに。

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なお、スティルスのファースト・ソロとセカンドは多彩なゲストが参加していて楽しめます。ジミヘン、クラプトン、ジョン・セバスチャン、それにニルス・ロフグレンまで参加しています。

 

 

こんな映像があったなんて!長生きはするもんですね。


Stephen Stills / Manassas - "It Doesn't Matter"


Stephen Stills (Manassas) - Song of Love


MANASSAS - "Hide It So Deep" (Live HQ Television Performance On "Beat-Club") | © 1972 Radio Bremen

 

それでは今日はこの辺で。